今そこにある危機(218) [国際・政治情勢]
2009年12月5日(土)08:05 産経新聞
米軍普天間飛行場移設問題をめぐり鳩山由紀夫首相が年内決着を断念したことに、米国側が激怒した。
◆顔真っ赤、大声上げ
4日午後、日米合意に基づくキャンプ・シュワブ沿岸部移設を念頭にした、WGの検証作業が開かれた外務省4階大臣室隣の接見室。
関係者によると、小人数会合に移った後、米国のルース駐日大使が穏やかな語り口を一変させた。「いつも温厚」(防衛省筋)で知られるルース氏は、岡田克也外相と北沢俊美防衛相を前に顔を真っ赤にして大声を張り上げ、年内決着を先送りにする方針を伝えた日本側に怒りをあらわにした、という。
いらだちを強める米国側の姿勢は、会合後、首相官邸を訪れた岡田、北沢両氏から鳩山首相にも伝えられたとみられる。
伏線はあった。鳩山首相は4日、「グアムに全部移設することが、米国の抑止力ということを考えたときに妥当か検討する必要がある」と記者団に語り、年内決着どころか、グアム移設も含め検討する考えを示していたのだ。福島瑞穂消費者・少子化担当相(社民党党首)は「選択肢の幅が明確に広がったことを大変歓迎している」と強調した。
もともと日米合意に基づく普天間移設計画は、普天間の米海兵隊ヘリコプター部隊を辺野古の代替施設に移し、司令部機能などはグアムに移設させることが柱だ。ヘリ部隊も一緒に移設した場合、有事の際にグアムからヘリ部隊が県内に展開する地上部隊をピックアップしに沖縄に立ち寄る手間がかかる。政府関係者は「ヘリ部隊と一体のグアム案は、非現実的で想像をはるかに超える」と語る。
これまでの米軍再編協議で議論された案は、いずれも県内が対象。移設先に県外を持ち出せばWGの検証作業は困難になる。岡田外相が米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)への統合を主張する事情でもある。
◆「可能ならとっくに」
一方、海兵隊の戦闘機とヘリを分散移設させる案も政府・与党内にある。ヘリ基地を辺野古に隣接するシュワブ、ハンセンいずれかの陸地に建設し、海兵隊の戦闘機については嘉手納に統合する案だ。ただ、米側は部隊運用上の理由から日米合意が唯一の選択肢との立場。与党内からは「実現可能だったら、とっくにやっている」(政務三役)と嘆きの声も出ている。(大谷次郎、赤地真志帆)」
「普天間問題 米に大きな失望感
2009年12月5日(土)08:05 産経新聞
【ワシントン=有元隆志】米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、猫の目のように変わる鳩山政権の動向を注視する米政府の視線は、厳しさと冷たさを増すばかりだ。
鳩山政権が普天間移設問題の年内決着を先送りしたことについて、国務省のトナー報道部長は3日、記者団に「反応はない」と繰り返した。そして「日本政府の検証作業を手助けしていくだけだ」と手短に語った。
なお年内決着を強く求めている米側には、鳩山政権の検討の遅れと、何より定見を欠いているとも映る姿勢に対する、憤りを通り越したような深い失望感すら漂う。トナー報道部長の「反応はない」との言葉にも、それが見え隠れする。
日本側との協議で、普天間のキャンプ・シュワブ沿岸部(沖縄県名護市)への移設という現行計画の順守を求める米政府は、「在日米軍再編計画は包括的なものであり、普天間移設が動かなければ、沖縄駐留海兵隊のグアムへの移転もなくなる」(当局者)と警告してもきた。
現行計画が変更される事態になれば、米議会の理解を得られず、予算措置の上からもグアム移転は頓挫しかねない。
米政府関係者は普天間移設問題が決着しない限り、来年秋に予定されるオバマ大統領の訪日に向け「同盟関係の強化をうたった新安保宣言を作成しようなどという機運は、米側では到底盛り上がらない」としている。
米側の堪忍袋の緒がいつ切れても不思議ではない状況にある。」
まあ当然の結果でしょう。地元の名護の人たちには悪いですが、これだけ問題をこじれさせたのは日本側の不誠実な対応が原因ですから。国外はもちろん、県外移設も無理です。社民党の言うような全部のグアム移転なんて、米国がしてくれる訳がないですよ。地元の名護の人たちも悔しいかもしれませんが、諦めましょう。日本は、所詮、米国の『属国』に過ぎないのですから・・・。いや、もうすぐ中共支那の『属国』になるのかな?
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今そこにある危機(217) [国際・政治情勢]
2009年12月5日(土)22時9分配信 共同通信
台湾統一地方選の投開票が行われた5日、記者会見で気勢を上げる民主進歩党の蔡英文主席(中央)=台北(共同)
【台北共同】昨年の台湾総統選で馬英九氏が勝利し国民党が8年ぶりに民主進歩党(民進党)から政権を奪還して以降、最初の大型選挙となる統一地方選の投開票が5日行われ、17県・市の首長選のうち野党、民進党が最大激戦区の宜蘭県と国民党の猛追を受けた嘉義県で勝利、党勢立て直しの足掛かりを得た。同党の蔡英文主席は、汚職事件による党の低迷の「底は脱した」と強調、復活への決意を示した。」
「台湾統一選、民進党退潮に歯止め…馬氏陰り
2009年12月6日(日)0時57分配信 読売新聞
【台北=源一秀】台湾の25県市のうち、17県市の首長などを選ぶ統一地方選挙の投票が5日行われ、即日開票された。
昨年の総統選で馬英九氏が勝利し、対中融和派の国民党が8年ぶりに対中独立志向の民進党から政権を奪回して以降、初の大型選挙。与党・国民党は現有13ポストから1ポストを減らし、野党・民進党は現有3ポストに1ポストを上乗せした。
中央選挙委員会によると、得票率は国民党が47・9%と前回2005年の統一選から約3ポイント低下した一方、民進党は45・3%と前回から伸ばした。
最大の激戦区となった北部・宜蘭県では、民進党が国民党の現職を破り、4年ぶりに同県長(知事)ポストを奪回した。10月に国民党主席に就任した馬総統は、選挙結果を受けた記者会見で、「12ポストを獲得したが、理想的とは言えない」と沈痛な表情で語った。
国民党は野党時代、馬氏の高い人気で05年の統一地方選から総統選まで圧勝してきた。今回の選挙結果は、700人以上の死者・行方不明者を出した台風被害での失策などで、馬氏の人気に陰りが出たことを印象づけた。候補者の調整失敗や選挙違反者の続出も響いており、馬氏の求心力低下は避けられそうにない。
一方、民進党は、かつて看板だった陳水扁前総統の逮捕などで退潮傾向にあったが、蔡英文主席が就任後、初の大型選挙で「事実上の躍進」(識者)となり、反転攻勢の足がかりをつかんだ。蔡主席は「谷底からはい出すことができた。団結し、次の成功を手にしよう」と会見で述べ、12年の次期総統選で政権奪回を図る決意を示した。
民進党は選挙戦で、馬政権が中国と締結を目指す「中台経済協力枠組み協定」(ECFA)が地場産業に打撃を与えると非難し、国民党の猛追を受けた嘉義県など南部3県の県長ポストを維持した。中台経済の緊密化を進める国民党は、対中警戒の民意に配慮する必要にも迫られそうだ。」
ようやく台湾の反日親中政権である馬英九国民党政権にも陰りが出てきました。この勢いで、台湾が再び、親日反中の民進党が政権を取って、親日国家に戻ってもらいたいです。
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聯合艦隊浮上ス!!(5) [日本海軍]
2009年12月5日(土)17時51分配信 読売新聞
暗闇の中に浮かび上がった紫電改(広島県呉市で)
発光ダイオード(LED)で彩られた旧海軍の戦闘機「紫電改」や戦艦「大和」のオブジェが広島県呉市中央の蔵本通りの一角に登場し、暗闇の中に幻想的に浮かび上がっている。
ライトアップ行事「イルミネーションロードくれ」の目玉で、紫電改は実物大の全長9・3メートル。2万4000個のLEDが使われている。昨冬に続き2度目の展示となる大和は20分の1スケール(全長13メートル)で1万3000個のLEDで飾られている。
いずれも戦中に呉市で製造されていたことから、呉商工会議所などで作る実行委が「呉の歴史を伝えたい」と企画・製作した。
市民らから募ったサンタやトナカイなどのオブジェに囲まれた紫電改は、おもちゃの世界を飛んでいるようで、訪れた人たちの注目を集めている。ライトアップは午後5時~11時。来年1月3日まで。」
<紫電改しでんかい>
この紫電改は、南宇和郡城辺じょうへん町久良ひさよし、長崎鼻ながさきばな約2百メートルの海底 41メートルのところに眠っていたが、昭和53年11月城辺マリンクラブ会員によって確認された。
愛媛県は、機体を引き揚げ、慰霊の誠を捧げ、恒久平和を祈念することとした。
「紫電改」は、当時最も優れた局地戦闘機「紫電21型」で、その全容は、
全長9.34メートル
主翼11.99メートル
高さ3.9メートル
装備重量4.86トン
時速620キロメートル
エンジン2千馬力
20ミリ機銃4門
を備え、独特の自動空戦フラップを駆使できる海軍航空の掉尾ちょうびを飾る優秀な戦闘機であった。
この「紫電改」は、旧第343海軍航空隊に配属され、昭和20年7月豊後水道ぶんごすいどう上空で空戦したなかの1機であると言われている。
県から委託を受けた藤田海事工業株式会社は、地元漁業関係者等の協力を得て、昭和54年7月14日引き揚げた。
機体は全面フジツボに覆われ、破損箇所も見受けられたが、原形をとどめていた。
県は、紫電改の製作に当たった旧川西航空機株式会社、現新明和工業株式会社航空機製作所に委託し、一部補修、防錆塗装を行った。
終えんの地、久良湾が望見できるここ南予レクリエーション第3号都市公園内に、永久保存する。
<戦艦「大和」>
戦艦「大和」は、艦隊決戦の切り札となるべく、昭和12年11月4日に呉海軍工廠において起工された。大和は対米英開戦直後の昭和16年12月16日に海軍に引き渡されて竣工、第一戦隊に編入された。昭和17年2月には、これまで12年間にわたり連合艦隊の旗艦を務めた「長門」から旗艦の地位を譲り受け山本五十六長官の将旗を掲げる事となった。
太平洋戦争が始まり、日本は破竹の進撃を続けたわけであるが、その間大和は瀬戸内海の柱島基地において訓練に励んでいた。その後太平洋戦争の天王山とも呼ばれるミッドウェイ海戦に参加した。昭和17年6月5日に海戦が始まったが、南雲艦隊は「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」の4隻の航空母艦を失い、大敗北となった。その時大和は戦場から300海里も離れており、応援のすべもなく、柱島基地に帰投した。
昭和18年8月、戦場はソロモン海域に移り、大和も南方戦線の最大拠点であるトラック島に進出した。その後戦局は悪化していき、昭和18年2月に大和は旗艦の座を二号艦の「武蔵」に譲ることとなった。その間大和はトラック島と日本を何度か往復したが、出撃の機会は訪れなかった。昭和18年12月に大和は米潜水艦スケートの雷撃を受け、魚雷1本が右舷に命中、初めて損傷を被り、呉海軍工廠にて修理と共に高角砲、機銃の増設等の改装工事が行われた。
修理を終えた大和はリンガ泊地に進出し、米軍のサイパン侵攻に備えた。そして昭和19年6月11日から米機動部隊によるサイパン空襲が行われたことから救援に行き、昭和19年6月19日、マリアナ沖海戦となる。この時初めて大和の主砲は実戦で火を噴いたのである。目標は敵艦船ではなく、敵艦載機で27発(3斉射)を撃ったにすぎなかった。
その後大和は、昭和19年10月23日のレイテ沖海戦に参加した。24日大和はシブヤン海域において米艦載機の攻撃を受け、主砲31発を発射するが、爆弾一発が命中した。翌25日、サマール沖で偶然敵護衛空母艦隊に出くわし、敵空母に向かって3式通常弾24発、徹甲弾100発の主砲を発射し、敵空母に損傷を与えた。これが水上艦船に対する最初で最後の大和の主砲攻撃となった。この海戦において日本海軍は「武蔵」他多数の艦船を失い、連合艦隊は事実上壊滅した。
大和はその後日本に戻ったが、昭和20年4月1日に米軍が沖縄上陸した事から水上特攻部隊として出撃し、生還を望まない攻撃に出発した。大和は昭和20年4月6日に出撃したが、翌7日に米艦載機386機による波状攻撃を受け、爆弾6発、魚雷10本以上を受け、午後2時23分、九州坊ノ岬沖90海里の地点で2498名の乗組員と共に海底深く沈没したのである。この時の主砲は27発しか発射されなかった。
私は熱烈なる日本海軍ファンなので、行ってみたいです。
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