欧州製戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」、対日売り込みに本腰か!! [国際・政治情勢]
「「ユーロファイター」、対日売り込みに本腰
2010年02月22日 22時46分 提供元:読売新聞
滑走路を飛び立つ欧州製戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」=松本剛撮影
欧州の戦闘機「ユーロファイター」の共同開発国であるイタリアや英国が日本への同機売り込みに本腰を入れている。
日本の次期主力戦闘機(FX)の選定が「近いのでは」(開発関係者)との見通しからだ。鳩山政権発足以来の日米関係のきしみに乗じて、同機の機能向上のための共同開発に日本を取り込もうという思惑もあるようだ。
ローマから海岸沿いに北上約150キロ、トスカーナ州にあるグロッセート伊空軍基地。2004年から、ユーロファイターEF2000(通称タイフーン)が配備されている、イタリアの防空拠点の一つだ。
全長約3キロの滑走路からは飛行訓練のため、機体が次々に飛び立つ。離陸時や超音速飛行時にアフターバーナー(再燃焼装置)を必要とせず、ミサイルに追尾されにくいのがユーロファイターの「優れた性能の一つ」(開発関係者)だ。
基地の第4飛行隊(2中隊計16機)は、領空哨戒のほか、北大西洋条約機構(NATO)の任務でスロベニアの防空にも当たり、出動回数は月200回を超える。仮想敵機は、中国も導入しているロシア製の「Su(スホイ)27」だ。基地幹部のアンドレア・トゥルッポ空軍少佐は「情勢は異なるが、想定される敵機は日本と同じだ」と話す。
ユーロファイターは伊英独スペインの4か国による共同開発。対日セールスを担当する伊アレニア社と英BAEシステムズは、米国による「F22ラプター」の禁輸措置で日本が同機導入を断念したことを「またとない商機」(アレニア社)と見ており、日本の外交・防衛関係者と接触を重ねる一方、日本の防衛産業と交流を拡大。F22に代わる戦闘機を売り込む米側と激しい商戦を展開中だ。
伊国防省高官は、「防空能力に関しては、ユーロファイターがトップ」と話す。1機価格は3800万ドル(約35億円)とされるが、「日本とは将来的な共同開発を含む総合契約にこぎつけたい」(アレニア社)という。将来的には日本の技術を取り入れ、性能向上に役立てたい考えだ。
ユーロファイターはこれまでに共同開発国のほか、オーストリアとサウジアラビアが導入。欧州としては日本進出を果たし、さらに版図を広げたいところだ。しかし、日欧間には、日米同盟のような包括的な枠組みが存在せず、日欧安保関係は相対的に希薄だ。
このため、イタリア政府は対日セールスを後押しする形で日本との防衛交流拡大に動き出しており、2月初めには、すでにクロッセート国防次官の訪日が実現。ラルッサ国防相も近く訪日する予定で、今後、欧州側の売り込みがさらに勢いを増すのは必至だ。
◇
日本政府はFXについて、米国製の最新鋭戦闘機「F22」、米国などが共同開発中の「F35」、ユーロファイターなどを検討してきた。本命の「F22」の導入が絶望的な一方、F35の実戦配備時期も不透明で、絞り込めない状況だ。F22やF35と比べ、ユーロファイターは価格は安いが、レーダーに探知されにくいステルス性で劣るため、政府の現時点での評価は高くない。(イタリア中部グロッセートで 松浦一樹)」
ユーロファイター・タイフーン(1)
ユーロファイター・タイフーン(2)
日本の空自のFXは未だに選定が先送りになっているが、F-22の導入が絶望的である以上、残るは米国が中心となっている共同開発中のF-35か、最近初飛行したロシアのスホイPAK FAか、ヨーロッパが中心となって共同開発して既に実戦配備しているユーロファイターかだが、現状で、F-15Jイーグルの耐用年数がそろそろ限界を迎えつつあることを考えると性能的にいささか落ちるものの、値段が安く大量に購入できて、早期に実戦配備できるユーロファイターを『第5世代戦闘機』までの当面の『つなぎ』の意味で導入するのもありかもしれません。
2010年02月22日 22時46分 提供元:読売新聞
滑走路を飛び立つ欧州製戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」=松本剛撮影
欧州の戦闘機「ユーロファイター」の共同開発国であるイタリアや英国が日本への同機売り込みに本腰を入れている。
日本の次期主力戦闘機(FX)の選定が「近いのでは」(開発関係者)との見通しからだ。鳩山政権発足以来の日米関係のきしみに乗じて、同機の機能向上のための共同開発に日本を取り込もうという思惑もあるようだ。
ローマから海岸沿いに北上約150キロ、トスカーナ州にあるグロッセート伊空軍基地。2004年から、ユーロファイターEF2000(通称タイフーン)が配備されている、イタリアの防空拠点の一つだ。
全長約3キロの滑走路からは飛行訓練のため、機体が次々に飛び立つ。離陸時や超音速飛行時にアフターバーナー(再燃焼装置)を必要とせず、ミサイルに追尾されにくいのがユーロファイターの「優れた性能の一つ」(開発関係者)だ。
基地の第4飛行隊(2中隊計16機)は、領空哨戒のほか、北大西洋条約機構(NATO)の任務でスロベニアの防空にも当たり、出動回数は月200回を超える。仮想敵機は、中国も導入しているロシア製の「Su(スホイ)27」だ。基地幹部のアンドレア・トゥルッポ空軍少佐は「情勢は異なるが、想定される敵機は日本と同じだ」と話す。
ユーロファイターは伊英独スペインの4か国による共同開発。対日セールスを担当する伊アレニア社と英BAEシステムズは、米国による「F22ラプター」の禁輸措置で日本が同機導入を断念したことを「またとない商機」(アレニア社)と見ており、日本の外交・防衛関係者と接触を重ねる一方、日本の防衛産業と交流を拡大。F22に代わる戦闘機を売り込む米側と激しい商戦を展開中だ。
伊国防省高官は、「防空能力に関しては、ユーロファイターがトップ」と話す。1機価格は3800万ドル(約35億円)とされるが、「日本とは将来的な共同開発を含む総合契約にこぎつけたい」(アレニア社)という。将来的には日本の技術を取り入れ、性能向上に役立てたい考えだ。
ユーロファイターはこれまでに共同開発国のほか、オーストリアとサウジアラビアが導入。欧州としては日本進出を果たし、さらに版図を広げたいところだ。しかし、日欧間には、日米同盟のような包括的な枠組みが存在せず、日欧安保関係は相対的に希薄だ。
このため、イタリア政府は対日セールスを後押しする形で日本との防衛交流拡大に動き出しており、2月初めには、すでにクロッセート国防次官の訪日が実現。ラルッサ国防相も近く訪日する予定で、今後、欧州側の売り込みがさらに勢いを増すのは必至だ。
◇
日本政府はFXについて、米国製の最新鋭戦闘機「F22」、米国などが共同開発中の「F35」、ユーロファイターなどを検討してきた。本命の「F22」の導入が絶望的な一方、F35の実戦配備時期も不透明で、絞り込めない状況だ。F22やF35と比べ、ユーロファイターは価格は安いが、レーダーに探知されにくいステルス性で劣るため、政府の現時点での評価は高くない。(イタリア中部グロッセートで 松浦一樹)」
ユーロファイター・タイフーン(1)
ユーロファイター・タイフーン(2)
日本の空自のFXは未だに選定が先送りになっているが、F-22の導入が絶望的である以上、残るは米国が中心となっている共同開発中のF-35か、最近初飛行したロシアのスホイPAK FAか、ヨーロッパが中心となって共同開発して既に実戦配備しているユーロファイターかだが、現状で、F-15Jイーグルの耐用年数がそろそろ限界を迎えつつあることを考えると性能的にいささか落ちるものの、値段が安く大量に購入できて、早期に実戦配備できるユーロファイターを『第5世代戦闘機』までの当面の『つなぎ』の意味で導入するのもありかもしれません。
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タグ:国際・政治情勢
ユーロファイターならロシアのスホーイの方が良いかもしれないです
by T.N (2010-02-24 00:45)
T.Nさん、nice!&ご訪問&コメントどうも有難う御座います。
ロシアの方はインドとの共同開発で、ステルス性能も高く、スペック上はユーロファイターを凌ぎますから、いいとは思うんですけど、北方領土問題などで、日本と長年対立しているロシアが日本にライセンス生産を許すかが、問題なんですよね。しかもまだ初飛行したばかりだし。ユーロファイターの方は、F-4ファントムの後継として、その分だけ導入もしてもいいかなと思うんですよ。主力機のF-15の後継は別に考えるというのもありかと。
by gaiagear (2010-02-24 01:24)