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今そこにある危機(141) [国際・政治情勢]

「中国で「日本留学ブーム」 「恵まれすぎ待遇」に疑問の声

2009年10月4日(日)10時0分配信 J-CASTニュース


留学熱を伝えるレコードチャイナの記事

中国で日本留学ブームが起きていると、現地の人民日報などが報じている。背景には、日本政府の留学生30万人計画で、入国制限が緩和されていることもある。ただ、日本は依然、深刻な不況下にあるだけに、受け入れ拡大には疑問の声も出ている。

<中国の日本留学斡旋所が、連日大盛況>

このところ、中国のニュースで、現地の留学熱を伝える記事が増えている。

中国ニュースの通信社「レコードチャイナ」によると、中国共産党機関紙の人民日報は2009年9月29日付サイト記事で、日本の留学生30万人計画をきっかけに中国で留学ブームが起きていると報じた。このブームで、09年4月の留学ビザ取得率は前年同期より12.5%、留学希望者そのものも20%増えたという。

また、シンガポール華字紙「聯合早報」は8月13日、吉林省のある日本留学斡旋所が連日大盛況で、そこの日本語学校は学生が2倍にも増えたと報じた。同紙では、日本大使館でのビザ取得率も、30万人計画の影響で50%から100%になったともしている。

30万人計画とは、2008年7月に当時の福田康夫首相が、世界とのつながりを深めるグローバル戦略の一環として策定した。日本留学試験を海外でも受けられるようにしたり、大学の学生宿舎確保を支援したりするなどして、現在の12万人から2020年をめどに計画を実現するという内容だ。

中国人の日本留学者は、統計的には、ここ1、2年、中国国内の大学数増加などから数がやや減っている。しかし、最近の留学熱で再び増加に転じる可能性がありそうだ。

留学需要を見込んだ業者の動きも出ている。賃貸アパート大手のレオパレス21は09年9月14日、中国に現地法人を設立し、上海・北京で営業を始めたと発表した。「立ち上がったばかりなので、留学生への紹介は40件弱ですが、2009年度末には300件ほどにしたい。自社アパートへの中国人入居者は、この10年で2倍以上に増えているんですよ」と広報室では言う。

<国費留学生は年220万円給付?>

日本に来る留学生の9割は私費留学で、レオパレス21の広報室によると、中国からもほとんどが私費だという。留学生が増えていることについて、「収入がある中国人が増えていることがあるのでは。日本のオタク文化にあこがれたり、ビジネスチャンスを狙ったりするのでしょう」とみる。

ただ、留学生増加の背景には、日本政府の留学生30万人計画のおかげで、学生宿舎支援金など留学生の待遇が恵まれてきたこともありそうだ。大学が借り上げた民間宿舎については、単身者が2年間で計8万円、世帯持ちが計13万円の補助が出る。レオパレス21でも、数十件の大学借り上げ例があるという。

日本政府奨学金による国費外国人留学生は、特に恵まれている。

日本人への奨学金は、返済義務がある貸与型だけだが、国費留学生は、この義務がない給付型だからだ。留学生全体の1割がこれに当たり、中国の留学生は18%を占めてトップになっている。続いて、韓国、インドネシアとアジア諸国がほとんどだ。

政府予算では、2009年度は、例年とほぼ同じ220億円を計上。これを国費留学生1万人で割ると、一人当たり年間220万円の給付を受けている計算になる。その内訳は、奨学金を学部生で月額12万5000円給付、授業料を国立大なら免除、私大なら3割限度の減免、往復航空運賃支給などだ。

深刻な不況下ともあって、ネット上では、こうした厚い待遇を疑問視する向きも多い。「金無くて奨学金で借金なんてこのご時勢ザラなのに」などの声だ。

これに対し、文科省の学生留学生課では、「もともと途上国援助のODA予算として支給してきた経緯があります。ですから、日本人学生への考え方とは違います」と説明する。中国などの発展で時代に合わなくなってきた可能性については、「ODAの意義が薄れてきたのはあるかもしれませんが、優秀な学生に親日家になってもらい、人的ネットワークや経済発展に生かす国家戦略ということもあります」と言っている。」

「【外信コラム】上海余話 “日本人狩り”

2009年11月3日(火)8時0分配信 産経新聞

 近代中国の小説家、魯迅(ろじん)を記念した上海市内の魯迅公園を散歩していたときのこと。年配の中国女性が近づいてきた。「あなたは日本人ですか?」と日本語で聞かれ、訳も分からずうなずくと、あっという間に20人近い人垣に囲まれた。

 すわ反日団体の“日本人狩り”かと身構えたが、聞くと週末ごとに日本語を勉強する仲間が公園に集まって、日本人を探しては会話の練習に励むのだという。


 女性は「息子が日本語を勉強して就職先を探しているので自分も手助けのつもりで」と話した。四川省出身という若い男性は「ハイテク製品に憧(あこが)れて日本語の勉強を始めた。日本に留学したい」と目を輝かせた。


 口々に話す日本語はたどたどしいが、日本に対する期待が彼ら、彼女らを突き動かしていることは確かなようだった。別れ際に一人一人が握手を求めてきて「ありがとうございました」と深々と頭を下げたことには驚いた。


 そういえば先日、西安で行われた大学生の日本語弁論大会に関係者として出席した日本の友人が、学生の高い日本語能力と純粋な日本への関心、情熱に触れていたことを思いだした。


 確かに就職に有利といった現実的なもくろみもあるのかもしれない。


 それでも、かつて日本に留学し、日本人と深い心の交流を生涯続けた魯迅の前で“日本人狩り”をする中国人はいとおしい。(河崎真澄)」


最近、日本への留学熱が高まる中共支那への警戒は怠るべきではないが、上記の記事のように純粋に日本への関心、情熱、憧れを持って留学する者まで拒む必要はあるまい。優秀な学生に親日家になってもらい、中共支那の反日教育に対する対抗策とするのも一つの国家戦略である。

中国からの留学生 ニッポン見たまま感じたまま

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  • 作者: 佐藤 喜彦
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  • 発売日: 2008/06
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