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今そこにある危機(120) [国際・政治情勢]

「「お言葉、コメントすべきでなかった」首相の懇談要旨

2009年10月24日(土)22時53分配信 読売新聞

 【ホアヒン(タイ中部)=円入哲也】鳩山首相が24日行った同行記者団との懇談要旨は次の通り。

 【普天間飛行場移設問題】閣僚が自分のいろんな思いを述べることはあってもいい。ただ、最後は私が決める。日米合意も大事だ。選挙で我々が訴えたことも大事だ。沖縄県民の心は一番尊重しなければならない。それを勘案しながら、しかるべきところで私が判断する。(岡田外相の発言は)ひとつの大臣の考え方だと理解してほしい。(結論を出す時期は)選択肢を様々に、新たに調査している段階だから、当然それなりに時間はかかる。オバマ米大統領が来るまでにということで、急がなければならないとは思っていない。

 【外相「お言葉発言」】

 天皇陛下のお気持ちを推し量ることはできない。(外相は)コメントをあまりすべきではなかった。

 【東アジア共同体構想】 米国を排除するつもりはない。私の頭の中にどの国が入って、どの国が入らないとは考えていない。

 【個人事務所問題】

 個人として事務所を借りる中で、様々な原稿を書いたり、接客などの活動をしている。(家賃を)政治資金収支報告書に記載する義務はないと理解しており、法的に問題はない。」

「首相「東アジア共同体」構想、ASEAN賛同の声

2009年10月25日(日)2時49分配信 読売新聞


ASEANプラス3首脳会議の冒頭、記念写真に納まる鳩山首相(中央)=24日、タイ・フアヒン(共同)

 【ホアヒン(タイ中部)=佐藤昌宏、円入哲也】鳩山首相は24日、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)、ASEAN・日中韓(ASEANプラス3)の第12回首脳会議に相次いで出席した。

 日・ASEAN首脳会議で、首相は持論の「東アジア共同体」構想を説明。「日本の外交政策として、日米同盟を基軸に位置づけている」と前置きした上で、「共同体構築という長期的ビジョンを掲げ、開かれた地域協力の原則に立って、協力を着実に進めたい」と述べた。アジア重視とともに、米国の関与を求める立場を強調したものだ。

 ASEAN側からは「長期的なゴール」として賛同する声が出た。首相は2015年を目標とするASEAN共同体構築を積極的に支援するため、メコン川流域開発や感染症対策などの協力強化を表明した。」

「ASEAN諸国、「東アジア共同体」に期待と不安

2009年10月25日(日)0時14分配信 読売新聞

 【ホアヒン=佐藤昌宏】鳩山首相と24日に初の顔合わせをしたASEAN10か国首脳は、半数が首相の「東アジア共同体」構想に日・ASEAN首脳会議で言及するなど、大きな期待感を表明した。ただ、日中韓が先行する形となりつつあることには、「地域統合の中核」の座を奪われかねない、と危機感も示している。

 ASEAN側は、鳩山政権のアジア重視により、政府開発援助(ODA)や民間投資の増加、技術移転の増進に期待する。域内で影響力を増す中国に対する「重し」の役割も求めている。

 ASEANはこれまで、ASEAN・日中韓(プラス3)首脳会議、ASEAN地域フォーラム(ARF)などを通じ、歴史認識などで関係がぎくしゃくする日中韓に代わって指導力を発揮してきた。孤立する北朝鮮に対しても対話の場を提供、アジアの「結節点」を自任しており、2015年の共同体化をテコにさらにその役割強化を狙っている。

 こうした中、鳩山首相が今月10日、訪問先の北京で、「東アジア共同体の核となるのは日中韓3か国」と発言したことに、ASEAN側は一気に警戒感を募らせた。

 24日のASEAN首脳会議の議長声明は、「ASEANを中核とする将来の地域構造」という語句を盛り込み、今後もASEANが地域統合の中心となる決意を示した。」

「首相、米への配慮で「日米同盟が基軸」と強調

2009年10月24日(土)23時30分配信 読売新聞

 【ホアヒン(タイ中部)=円入哲也】鳩山首相が24日、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳らとの一連の会議で、「東アジア共同体」構想にからみ、日米同盟の重要性に言及したのは、沖縄の米海兵隊普天間飛行場の移設問題をめぐって日米関係が緊迫する中、自らが提唱する共同体構想が「米国外し」でないことを明確にする必要に迫られたためだ。

 「日本の新しい外交政策として、日米同盟を外交の基軸に位置づけている。同時に、東アジア共同体という長期的ビジョン(構想)を掲げている」

 首相は24日、ASEAN10か国の首脳や中韓両首脳を前に、東アジア共同体の説明よりも先に、日米同盟の重要性にわざわざ言及した。今月10日、北京で行った同じ中韓両首脳との会談で、「今まで米国に依存しすぎていた」と語った姿勢からは、様変わりだ。

 米国がいない首脳会議の場で、首相が真っ先に日米同盟の重要性を強調するのは異例ともいえ、日本外交の「基軸」が、足元で大きく揺らいでいることを逆に印象づけた。

 普天間移設問題で、日米合意の見直しにこだわる鳩山政権に対し、米側は現行計画の履行を強く求め、日米間はきしんでいる。首相が「米国外し」の構えを続ければ、11月のオバマ大統領来日前に、両国の亀裂は決定的になりかねない。首相は24日夜、同行記者団との懇談で、「米国を排除するつもりはない」と改めて強調し、「日米と東アジアが両方とも重要だというメッセージを出すことが大事だ。一方に偏らないようにしている」と述べた。

 日・ASEAN首脳は24日夜、議長声明案をまとめ、東アジア共同体について、「開放性、透明性、包括的な原則に基づく東アジア共同体構築に向けた努力を活性化させる日本の構想を評価する」と言及した。」

「中国首相、ASEANへの経済支援強化を表明

2009年10月24日(土)21時20分配信 読売新聞

 【ホアヒン(タイ中部)=若山樹一郎】中国の温家宝首相は24日、ASEAN首脳と会談し、今後、ASEANに対する経済協力を拡大させ、関係強化を図ると方針を表明した。新華社通信が伝えた。中国は「東アジア共同体」構想を掲げる鳩山新政権の動きが、この地域での日本の影響力拡大につながるとして神経をとがらせており、経済支援攻勢を加速させている。

 温首相は会談で、中国政府は〈1〉総額100億ドルの「中国ASEAN投資協力基金」の設置〈2〉150億ドルの融資――などを決め、すでにASEAN域内の交通網整備などのために10億ドルの資金が準備できつつあることなどを説明した。

 これに対し、ASEAN側は懸案の域内の物流・通信インフラなどの整備につながるとして、歓迎の意を表明した。

 中国とASEANは今年8月、相手国の投資家を平等に扱うことなどを定めた投資協定に署名。協定は来年1月に発効する予定で、温首相は今回の会談で「双方の関係にとって、重要な里程標となる」と強調した。

 「東アジア共同体」の基礎となる自由貿易圏の範囲を巡っては、中国はASEANプラス3(日中韓)を主張。日本などは、インド、豪州、ニュージーランドを加えた計16か国を想定しており、対立がある。」

「東アジア共同体構想 同床異夢…中国“横取り”

2009年10月25日(日)8時0分配信 産経新聞

 【フアヒン(タイ中部)=宮野弘之】タイで開かれている東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会合で日本と中国は24日、「東アジア共同体」構想に向けた姿勢をそれぞれ表明。共同体をめぐる地域での主導権を競う形となった。これに対し、ASEAN首脳は将来の統合の形としての共同体構想は歓迎しながら、あくまで「ASEAN統合が第一歩」(アピシット・タイ首相)として日中の綱引き合いに警戒感を隠さない。インドやオーストラリアの思惑も交錯し、東アジア共同体構想は、まさに同床異夢といえそうだ。

 「東アジア共同体構想について伺いたい」。ASEAN首脳会合の議長を務めるアピシット首相は24日、鳩山由紀夫首相との会談の冒頭、こう切り出し、説明を迫った。


 「われわれはこれまで成し遂げたことを誇りを持って振り返ることができる」と、一連の首脳会合の開会宣言で強調したアピシット首相はじめASEAN各国首脳にとっては、日本の提案はこれまでの取り組みを、まるで評価していないように映ったようだ。


 日本に対するASEAN側からの小さな疑念のすき間を縫うように、中国の温家宝首相は24日のASEAN首脳との会談で、ASEAN統合への協力推進とともに将来の共同体実現に向け協力していく考えを示し、中国主導での共同体実現に意欲を示した。


 先の日中首脳会談で日本側が東アジア共同体について説明した際の反応は冷ややかだったにもかかわらず、今回のASEAN首脳会合の直前、中国外務省幹部は、記者会見で中国が同構想を会合で取り上げる方針であることを表明した。


 中国はASEAN首脳との会合でASEAN向けに創設する100億ドルの投資協力基金などを活用しASEAN加盟国間の格差を是正し統合を促すことなどを表明。さらに知財保護を含めた情報交換を行うASEAN・中国センターの創設などを盛り込んだ覚書をかわした。来年1月には中国・ASEAN自由貿易協定(FTA)に基づきASEAN中国自由貿易圏(ACFTA)が事実上スタートする。中国を中心とする経済圏構想は着々と形作られている。


 いまのところ中国は「東アジア共同体」にどの国が含まれるのか言及していない。日本はこれまで中国を牽制(けんせい)する意味で、インドやオーストラリアがASEANとの連携を強化することを支援してきた。もっとも、オーストラリアのラッド首相は昨年来、米国も含むアジア太平洋共同体の2020年までの創設を提唱。25日の東アジア首脳会議で各国に同構想を改めて説明し、賛同を求めていく考えだ。」


鳩山首相の自画自賛の日本主導による『東アジア共同体』をASEANでも脳天気にも大々的に宣伝した訳だが、ASEAN、中共支那ともに表面的に批判はなかったもののそれぞれが東アジアでの主導的な役割を自任している以上、それぞれの思惑が交錯して、本音では賛同などしていない。国際社会はそう甘くはないのだ。また、鳩山首相は、あれだけ国連でのオバマ米大統領との首脳会談で『日米同盟の重要性』を確認しながら、ジャスコ岡田外相の『東アジア共同体からの米国外し』に大した批判もせず、その後の日中韓首脳会談の際は、『今まで米国に依存しすぎていた』などとほざいていたくせに、今度はコロリと態度を急変し、米国がいないASEAN首脳会議の場で、真っ先に日米同盟の重要性を強調するなど、ブレてブレてブレまくり、日米関係が悪化していることを海外に更に印象付けてしまった。米国とも日米同盟に亀裂が入り、中共支那からは舐められつつも警戒され、ASEAN諸国には、ASEAN諸国の今までの『アジアの結節点』・『アジア地域統合の中核』としての役割を評価せず、『東アジア共同体の中核は日中韓三か国』と唱え、ASEANという既存の『アジア地域統合の中核』を無視するような発言で、いらぬ警戒心を生じさせてしまった鳩山首相の責任は重大である。

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