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今日、天皇陛下が稲刈りをなされました。 [社会情勢]

「天皇陛下が稲刈り

2009年9月28日(月)17時13分配信 時事通信

 天皇陛下は28日午後、皇居内の水田で恒例の稲刈りをされた。
 陛下はベージュ色のシャツと茶色のズボン姿。かまを手に、5月に植えたうるち米のニホンマサリともち米のマンゲツモチ計100株を丁寧に刈り取った。宮内庁によると、今年の作柄は平年並みという。」

「「天皇ご即位」から20年

日本人が忘れつつある「仁」と「義」の心を変わらず体現されている今上陛下=津川雅彦

(SAPIO 2009年8月19・26日号掲載) 2009年9月10日(木)配信

文=津川雅彦(俳優・映画監督)

子供の頃から皇室に敬意を抱き、演劇界や映画界の「反天皇」思想は貧しいと話す津川雅彦氏。皇族との交流のエピソードも披露しながら、即位20年を迎えた今上天皇について語る。

<磨かれ秘められた極上の品>

 2006年に紫綬褒章を賜ったとき、初めて皇居で今上陛下にお目にかかった。私たち受章者の目をいちいちご覧になり、にこやかな会釈を頂いた。会う人間の経歴をしっかりとご記憶なさるそうだ。あのときの陛下の目も「あなたのことは知っていますよ」と優しく語りかけていた。

 私はこれまで時の総理やハリウッドスター達とも逢って来たが、陛下にお目にかかったときの感動とは比べものにならない。「磨かれ秘められた極上の品」を感じることが出来た。

 私は、大数学者岡潔先生(1901~78年)の『情緒の教育』で「仁義」について教わり感銘を受けた。岡先生曰く桜が咲くと、美しいと愛でる。いつまでも咲いていて欲しいと願う。この心が「仁」。その桜が散らなければ夏は来ない。夏の緑が紅葉に色づけば秋。葉が散って冬。「他」の季節のために自らを変化させる心が日本の四季を産む。それが「義」だと……。

「仁」「義」「礼」「智」「信」の五常を最も体現なさって来たのが、天皇家である。自己を抑制し、常に国家と国民の安寧の為に尽くしていらっしゃる心が幾百年の時を経て発酵し、優雅な「品」となり滲み出て居る。

 日本国憲法は残念ながら狩猟民族に作成され、個人の権利を第一に謳ってしまっている。日本人は農耕民族だ。一粒の米を個人の権利に帰趨することは不可能と知っている。故に和を伝統的に大切にする。和とは人と人の間、つまり「人間」の権利を第一とすることだ。和の最小単位は家族だ。日本人の優れているのは家族の上に「公」を置き、家族より重んじ、これを徳と称えた事だ。

「カツドウヤ」の家系に生まれ育ち、子どもの頃から舞台や映画に出演していた私は、「親の死に目に会えない」職業であると教えられた。芸の世界でも「私」を捨て「他」を喜ばす事に「プライド」を置く。

<秋篠宮殿下がお話しされた種(たね)の文化>

 私の父方の祖父は狂言作者・河竹黙阿弥の弟子、竹柴伝蔵、父は俳優の沢村国太郎、叔母は女優・沢村貞子、叔父は俳優・加東大介、一方母方の祖父は「日本で初めて映画を創った」マキノ省三、母は女優マキノ智子、その弟は監督マキノ雅弘と、映画プロデューサー・マキノ光雄。兄は俳優の長門裕之。こうした家系に生まれ、先人が築いてきた知恵の上に更に吸収した文化を積み上げて今日がある。

 今、政治家の世襲が批判されているが、瑣末にこだわり、伝統がもたらす叡知を否定するのは軽率だ。ヨーロッパでも職の世襲を大切に残し、素晴らしい職人の技に接することが出来る。日本が誇る伝統芸を持つ歌舞伎役者は、代々親から芸を教え込まれ名跡を継ぐ。技や志を受け継ぎ積み上げる事の凄さを学ぶ事は、歴史のない国には持てない貴重な財産なのだ。

 同列に論ずるのは恐れ多いが、歴代の天皇もまた、生まれたときから、私心を捨て、国民の範となり国の伝統と文化を担われて125代も続いている。このような務めを貫いた家系は、世界で天皇家だけだ。

 今年、私が監督した映画『旭山動物園物語』の完成披露試写会に、日本動物園水族館協会の総裁であらせられる秋篠宮両殿下のご臨席を賜り、そのお礼に秋篠宮邸にもお伺いした。興行収益の一部を協会に寄付すると秋田の総会にご招待頂き、殿下から感謝状を賜り、その会場で生物学上の分類の基本単位である種(しゅ)と種(たね)はどう違うかの興味深いお話を伺った。専門用語が飛び交い難解ではあったが、「推察するに、例えば歌舞伎役者はタネで芸を継承している。そのタネの事ですね」とお尋ねすると、「その通りです」とお答え頂いた。さすが殿下は世襲の重要性を最も理解している家系にお育ちになったのだとしみじみ感じる事が出来た。

<「何もせず、ただ存在する」ことの素晴らしさ>

 その意味で、戦後、個人主義が蝕む民間から皇室に入られた美智子皇后のご苦労は並大抵のものではなかったと想像する。

 今年5月2日に放映された『天皇皇后両陛下ご成婚50周年スペシャル』(テレビ朝日系)で、私はナレーターを務めた。ご成婚以来の美智子皇后のご苦労を中心に描いたものだが、最も感動したのは、1992年の山形国体開会式での出来事だ。

 お言葉を述べられる天皇陛下に、突如暴漢が発煙筒を投げつけた。その時、皇后陛下が咄嗟に身を挺して夫の天皇陛下を庇おうとなさった。愛だけでは不可能な行動だ。常日頃から、家族を大切にし公の範となる「覚悟」の証だ。これこそ大和撫子なのだと、ナレーションの最中に不覚にも声が震えた。

 磨き抜かれた人柄に他の為に尽くす心を重ね、厳かで優雅な光り輝く「徳」にまで高めるには、気の遠くなる寡黙な我慢が必要なのだ。

 一方、雅子妃が皇室の伝統に馴染めないでいらっしゃると報道されている。外務省出身の雅子妃は、ご自分なりの皇室外交を期待されていたのであろうが、ままならず、希望を見失われてしまったのではないだろうか。

 また卑近な例になるが、私も若い頃、監督や先輩から「芝居をするな」と注意され、「芝居をしないで、何が役者だ」と反発した。だが、経験を積むにつれ、芝居をしたいと思う「気」が見えてしまう程芸に品がなくなる事に気付いた。

 伝統を誇る能楽は、削ぎ落とした芸を更に内深くに秘める修業を積む。故に能面を付けても、その「気配」は鋭く観客を魅了する。

 僭越ながら、雅子妃は何もなさらなくていいと信ずる。天皇家の一員として伝統と使命に誇りを持ち皇室文化を継承しながら「何もしないで内に秘める」ことの素晴らしさに気付かれれば、ただただ存在なさるだけで、いずれ「徳」の輝きが出てくる筈。

 私は「日本史上最強の外交英雄」アンケートに、明治天皇、昭和天皇、今上天皇のお三方を挙げた。この7月のカナダ、ハワイへのご訪問における現地の歓迎ぶりは、首相訪問などの比ではない。天皇陛下こそ日本最大のスターであり、日本の美徳と文化を世界に紹介し、計り知れない国益をもたらした最高の外交官なのだ。

 軽薄な日本人は外国を真似たがるが、天皇陛下と皇室は世界に誇る日本文化の「象徴」なのだ。この伝統と美徳を愛し吸収するべきだ。

 今、社会の指導層である団塊の世代の中には、青春時代に自虐史観に染まり、皇室制度に反発を抱く人間が多い。左翼闘争を青春とする輩は自己を総括する勇気がない弱虫達だ。

 今上陛下ご即位からの20年、そうした愚かな人たちの影響で、皇室への国民の敬意が薄れつつあるのは情けない。

 しかし、今日も尚、文化人や左翼からの敵意にも似た厳しい視線に晒されながら今上天皇のご家族は益々その心を磨かれるに違いない。日本人ならいつの日か、その「徳」の素晴らしさに気付かぬ筈はないと信じている。」


古来から続く宮中行事をご高齢にも拘わらず黙々とこなし、日本の伝統文化を守られ、常に日本国民のことを考えておられる今上陛下には、つくづく頭の下がる思いです。万世一系の皇室だけは日本国民が何とかこれからも守り徹さねばならぬと思います。

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