今そこにある危機(250) [国際・政治情勢]
「台湾・李登輝元総統「無私の精神養成」 3月に指導者塾、本土派結集模索?
2010年1月24日(日)8時0分配信 産経新聞
【台北=山本勲】台湾の李登輝元総統は22日、産経新聞のインタビューに対し、次代の台湾の担い手を養成するための指導者養成塾を3月に開設すると語った。塾生を20人に絞り、「自由、民主、人権の価値観」を土台に、指導者に不可欠な「高度な知恵と判断力、無私・無我の精神養成」をめざす。そのために自身の12年の施政経験を踏まえた政治・経済講座に加え、「日本の武士道精神養成や、禅、囲碁の修行を取り入れる」という。
李元総統は昨年9月の訪日前にも記者にこの構想を語っていた。当時、台湾は台風災害で、馬英九政権の救援活動の不手際、危機管理能力の欠如に世論の批判が集中していた。「指導者には政治、経済などの専門知識はもとより、危機に動じない精神力や決断力、使命感が不可欠」(李元総統)とのことだった。
その構想が半年で具体化することになった。塾の講師には、台湾の神学院院長、禅協会会長、囲碁の先生らを加え、塾生に座禅や托鉢(たくはつ)などを体験させる予定だ。
李元総統自身は、自らの任期中の中台危機(1996年)、アジア金融危機(97年)、台湾中部大地震(99年)などの経験をもとに、危機管理や内政運営策などを講義する。毎週土曜、計52日364時間を予定しているという。
台湾では、中国国民党の馬英九政権の支持率が低下し続けている。台湾の月刊誌「遠見」の世論調査(21日発表)では、政権への満足度(支持率)は23・2%、不満足(不支持)は66・3%にのぼった。
対する野党第一党の民進党は、昨年末の統一地方選、1月の立法委員(国会議員)補選などで連勝し党勢を挽回(ばんかい)しつつあるが、議席は3割にみたない。女性党首の蔡英文主席の評価は上昇しているが、蘇貞昌、謝長廷の両元行政院長(首相)ら「四天王」と称される有力者が林立しており、結束力を欠いている。
こうした中、年末の台北市など5大都市首長選、2012年の総統選に向けた李元総統の動静に関心が高まりつつある。
李元総統はこれについて明言を避け、「私の立場で台湾政治を直してみたい」と述べるにとどめたが、現在の二大政党の枠組みを超えた台湾本土派の結集、連合の道を模索しているもようだ。」
馬英九国民党政権になって、親中色の強い台湾ですが、台湾国民もバカではありません。その証拠に馬英九政権の支持率はかなりに低下していますが、対する野党第一党の民進党もイマイチ議席が伸びません。これって、今の日本の政治情勢に似ています。国民党を民主党に、民進党を自民党に置換すると非常に類似しています。しかし、ここに来て、台湾の李登輝元総統が動き出しました。次代の台湾の担い手を養成するための指導者養成塾を3月に開設し、最終的に『台湾人の台湾』を目指す台湾本土派の結成を図ろうとしたものです。対する日本には、悲しいかな、李登輝氏の相当する偉大な政治家が居ず、相も変わらず『迷走中』という状態で目も当てられないような政治が続いているのが、非常に残念です。
2010年1月24日(日)8時0分配信 産経新聞
【台北=山本勲】台湾の李登輝元総統は22日、産経新聞のインタビューに対し、次代の台湾の担い手を養成するための指導者養成塾を3月に開設すると語った。塾生を20人に絞り、「自由、民主、人権の価値観」を土台に、指導者に不可欠な「高度な知恵と判断力、無私・無我の精神養成」をめざす。そのために自身の12年の施政経験を踏まえた政治・経済講座に加え、「日本の武士道精神養成や、禅、囲碁の修行を取り入れる」という。
李元総統は昨年9月の訪日前にも記者にこの構想を語っていた。当時、台湾は台風災害で、馬英九政権の救援活動の不手際、危機管理能力の欠如に世論の批判が集中していた。「指導者には政治、経済などの専門知識はもとより、危機に動じない精神力や決断力、使命感が不可欠」(李元総統)とのことだった。
その構想が半年で具体化することになった。塾の講師には、台湾の神学院院長、禅協会会長、囲碁の先生らを加え、塾生に座禅や托鉢(たくはつ)などを体験させる予定だ。
李元総統自身は、自らの任期中の中台危機(1996年)、アジア金融危機(97年)、台湾中部大地震(99年)などの経験をもとに、危機管理や内政運営策などを講義する。毎週土曜、計52日364時間を予定しているという。
台湾では、中国国民党の馬英九政権の支持率が低下し続けている。台湾の月刊誌「遠見」の世論調査(21日発表)では、政権への満足度(支持率)は23・2%、不満足(不支持)は66・3%にのぼった。
対する野党第一党の民進党は、昨年末の統一地方選、1月の立法委員(国会議員)補選などで連勝し党勢を挽回(ばんかい)しつつあるが、議席は3割にみたない。女性党首の蔡英文主席の評価は上昇しているが、蘇貞昌、謝長廷の両元行政院長(首相)ら「四天王」と称される有力者が林立しており、結束力を欠いている。
こうした中、年末の台北市など5大都市首長選、2012年の総統選に向けた李元総統の動静に関心が高まりつつある。
李元総統はこれについて明言を避け、「私の立場で台湾政治を直してみたい」と述べるにとどめたが、現在の二大政党の枠組みを超えた台湾本土派の結集、連合の道を模索しているもようだ。」
馬英九国民党政権になって、親中色の強い台湾ですが、台湾国民もバカではありません。その証拠に馬英九政権の支持率はかなりに低下していますが、対する野党第一党の民進党もイマイチ議席が伸びません。これって、今の日本の政治情勢に似ています。国民党を民主党に、民進党を自民党に置換すると非常に類似しています。しかし、ここに来て、台湾の李登輝元総統が動き出しました。次代の台湾の担い手を養成するための指導者養成塾を3月に開設し、最終的に『台湾人の台湾』を目指す台湾本土派の結成を図ろうとしたものです。対する日本には、悲しいかな、李登輝氏の相当する偉大な政治家が居ず、相も変わらず『迷走中』という状態で目も当てられないような政治が続いているのが、非常に残念です。
「武士道」解題―ノーブレス・オブリージュとは (小学館文庫)
- 作者: 李 登輝
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
タグ:国際・政治情勢
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