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今そこにある危機(74) [国際・政治情勢]

「インド洋の海自を撤収へ 首相「アフガン政府強い思いない」

2009.10.13 18:48 産経新聞


ソマリア沖の海賊対策で、横須賀基地を出港する海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」=13日午前10時37分、神奈川県横須賀市

 インド洋で補給活動を行う海上自衛隊が来年1月15日の新テロ対策特別措置法の期限切れに伴い、撤収する方向となった。北沢俊美防衛相は13日の記者会見で「期限が来年1月に来るので、法に基づいて粛々と撤退をする」と明言。鳩山由紀夫首相は同日夕、記者団に「アフガニスタン政府自身にとってどうかということでわれわれは判断したい。アフガン政府自身が日本の給油支援に対してあまり強い思いを持っていない」と述べ、延長を見送る意向を示唆した。

 海自の補給活動をめぐっては、米国や英国、パキスタンなどが継続を求めている。特にインド洋上でアフガニスタンへの武器流入を阻止するパキスタンの小型船舶は海自の海上補給に依存しており、日本の撤退が関係国の対アフガン政策に深刻な影響を与える可能性もある。

 北沢氏は会見で、補給活動の継続について「臨時国会も間もなくという中で、政府の中で、新法案で再派遣をするという議論になっていない」と指摘。平野博文官房長官も13日午後の会見で、北沢氏の発言について、「そういうことも含めた最終判断をしないとならない」と述べ、撤収の方向で最終調整する方針を示した

 これに先立ち、岡田氏は12日に訪問先のイスラマバードで記者団に対し、活動延長のための法案について「現実問題として国会日程は窮屈だ。臨時国会でというのは難しい」と述べ、26日召集予定の臨時国会への提出は困難だとの見方を表明した。

 その上で、岡田氏は「補給活動と切り離し、もう少し世界的な視野でみれば、テロの温床になっているパキスタンとアフガンの国境地帯に働きかけをし、どう支援をしていくのかが世界的な関心事だ」と述べ、補給活動と両国への支援問題を切り離して検討すべきだとの認識を示した。

 岡田氏は11日夜(日本時間12日未明)にパキスタンのギラニ首相と会談。同首相が補給活動の継続を求めたのに対し、根拠法失効後の対応は政府内で検討中との見解を示すにとどめた。」

「【主張】インド洋補給支援 国益損なう撤収の回避を

2009.10.14 03:05 産経新聞

 インド洋での海上自衛隊による補給支援活動が、来年1月で中断される公算が大きくなった。岡田克也外相が、活動を継続するための法案を臨時国会に提出するのは困難だとの見通しを示したためで、平野博文官房長官も「外相の発言は重い」と同調した。

 提出見送りは、社民党の反対に加え、臨時国会の会期が今月下旬から1カ月程度では十分な審議時間がないからだという。これにより日本はテロとの戦いから脱落する。アフガンでの対テロ戦争に苦悩する米国の足を引っ張り、日米同盟を損なうことになる。国益は維持できない。鳩山由紀夫首相には再考を求めたい。

 鳩山首相や岡田外相はこれまでも「単純延長はしない」というあいまいな姿勢を続けてきた。国会の事前承認など、現行の新テロ対策特措法に新たな条件を付けて継続する道をなお探るべきだ。

 岡田外相は、アフガニスタンに続いて訪問したパキスタンで「国会日程は窮屈だ。いろいろな調整が必要になるので臨時国会でというのは現実には難しい」と記者団に語った。ザルダリ大統領やギラニ首相は「燃料と飲料水の補給支援をぜひ継続してほしい」と活動継続を求めたが、岡田氏は「期限切れ後の対応をいろいろ検討している」と述べるにとどめた。

 継続を期待されている補給支援を打ち切ることの説明としてはまったく不十分だ。日本の政治状況を伝えるより、外交の責任者として国益を踏まえた判断を示してほしかった。

 政府はアフガンで活動する国際治安支援部隊(ISAF)の地方復興チーム(PRT)に文民を送った。これまでも民生支援は行っているが、新たに元タリバン兵士の職業訓練や農業支援の拡大などを検討しているという。だが、治安状況を考えれば軍隊による護衛が常に必要で、大規模な文民派遣は困難とみられる。民生支援は具体化できず、補給支援の中断だけが決まる状況で、オバマ米大統領の訪日を迎えられるだろうか。

 政府は7月の衆院解散で廃案となった北朝鮮関係船舶に対する貨物検査法案も国会提出を見送る方向だ。内政課題が山積しているとしても、国際的な責務を果たす案件を後回しにしてはならない。

 審議時間が足りないなら必要な会期を設定すればよい。首相の個人献金問題などの追及を避けたいというわけではあるまい。」


私も上記の「主張」の意見に賛成です。アフガニスタン政府が、インド洋での海上自衛隊による補給支援活動に消極的だと何時言ったでしょうか。鳩山政権もインド洋での海上自衛隊による補給支援活動の打ち切りに対してだけは頑固ですね。他の政権公約は破りまくっているくせに。北朝鮮に対しても、北朝鮮関係船舶に対する貨物検査法案も国会提出を見送るというのは、北朝鮮のミサイル発射に抗議もしなかったことと相俟って、非常に弱腰なのか、北朝鮮を庇っているようにしか見えません。審議時間が足りないというのは、案外、鳩山首相の個人献金問題などの追及を避けたいのもあって、敢えて会期の設定をしないのかも。

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