今そこにある危機(50) [国際・政治情勢]
「中国、軍事パレードでミサイル戦略の拡大を誇示
2009.10.1 18:55 産経新聞
中国建国60年の軍事パレードで、北京の上空を飛行する最新鋭戦闘機「殲10」=1日午前(共同)
中国建国60年の軍事パレードで、北京の上空を飛行する空中警戒管制機=1日午前(共同)
中国建国60年の軍事パレードで、北京の上空を飛行する空中警戒管制機(右端)など=1日午前(共同)
建国60周年記念の軍事パレードで、隊列を組んで進む戦車部隊(AP)
建国60周年記念の軍事パレードで、天安門前を通過するミサイル=1日(AP)
中国建国60年の軍事パレードで、敬礼する兵士とミサイル=1日、北京・天安門広場(共同)
中国建国60年の軍事パレードで北京の長安街を通過する、大陸間弾道ミサイル「東風31A」を積載したトレーラー=1日午前(共同)
ミサイル運搬車両が登場した軍事パレード(AP)
【ワシントン=山本秀也】北京で1日に行われた国慶節の軍事パレードについて、米国の軍事専門家らは、米全土への核攻撃が可能な移動式長距離弾道ミサイル「東風31A」の公開など、中国のミサイル戦略が新たな段階を迎えたことに注目している。在日米軍基地を含む日本、インドといった中国の周辺に対してはミサイル防衛(MD)網を突破する「攻撃手段の多様化」も進展が明らかになった。
今回登場した弾道・巡航ミサイルは5種類。台湾を狙う短距離型(東風11Aなど2種)のほか、中距離弾道ミサイル「東風21C」と対地巡航ミサイル「長剣10」が、東風31Aとともに「ミサイル戦略の柱」として米国で関心を集めた。
「東風31A」は、10年前の軍事パレードに現れた同型の射程を延長するなど、大幅な改良を加えたものだ。米東海岸までを狙う中国の核ミサイルは、1984年に公開された「東風5」に続くものだが、核戦力の主体は、固定サイロから発射される旧型から移動式へと移行。中国はさらに射程圏の広い「東風41」の開発を急いでいる。
「東風21C」は、もともと日印への抑止力として開発された中距離弾道ミサイルの改良型だ。米国のミサイル専門家リチャード・フィッシャー氏によれば、通常弾頭を使った多弾頭型になっており、「日米が共同開発するMDシステムの突破が狙いだ」という。巡航ミサイルの迎撃も困難だ。
「東風21」シリーズでは、開発中の「D型」が、米海軍の空母など航行中の艦艇を撃破する初の「対艦弾道ミサイル」(ASBM)とみられている。
地上の戦略目標を狙う弾道ミサイルを水上艦攻撃に転用する中国の構想は一見、奇抜だ。しかし、米海軍出身で元国防総省日本部長のポール・ジアラ氏は、(1)きわめて短時間で目標に到達(2)終端段階で精密誘導される弾頭の迎撃は困難-として、この新兵器を米軍を中国に近づけさせない「接近拒否戦略」の柱とみる。
中国のミサイル戦力について、ジアラ氏は、「米中の軍事構図は、台湾問題をはさんで向き合った状況から、米中の直接対(たい)峙(じ)へと転換しつつある」と、状況の変化を指摘。異なる射程や多弾頭化など、多様な選択肢を備えた中国が、攻撃目標の距離や形態を問わない「全方位的な作戦能力」を目指しているとして、日米同盟が中国の軍事的な脅威に正面から対処する枠組みを持たないことに強い懸念を示した。」
上記の記事の如く、中共支那の今回の軍事パレードの目的は、国内に対するものではなく、国外、特に『日米同盟』に対する『威圧』でありましょう。これを見て、『東アジア共同体』とか、『友愛』とか、甘いことを言っている鳩山政権は、何とも思わないのでしょうか。それにしても、着々と軍拡し、国力を増大し続けて『富国強兵』のお手本を見ているような中共支那に比べて、今度の『政権交代』で、更に弱体化が進むわが日本を見ていると何かとても歯痒いですし、とても不安です。
2009.10.1 18:55 産経新聞
中国建国60年の軍事パレードで、北京の上空を飛行する最新鋭戦闘機「殲10」=1日午前(共同)
中国建国60年の軍事パレードで、北京の上空を飛行する空中警戒管制機=1日午前(共同)
中国建国60年の軍事パレードで、北京の上空を飛行する空中警戒管制機(右端)など=1日午前(共同)
建国60周年記念の軍事パレードで、隊列を組んで進む戦車部隊(AP)
建国60周年記念の軍事パレードで、天安門前を通過するミサイル=1日(AP)
中国建国60年の軍事パレードで、敬礼する兵士とミサイル=1日、北京・天安門広場(共同)
中国建国60年の軍事パレードで北京の長安街を通過する、大陸間弾道ミサイル「東風31A」を積載したトレーラー=1日午前(共同)
ミサイル運搬車両が登場した軍事パレード(AP)
【ワシントン=山本秀也】北京で1日に行われた国慶節の軍事パレードについて、米国の軍事専門家らは、米全土への核攻撃が可能な移動式長距離弾道ミサイル「東風31A」の公開など、中国のミサイル戦略が新たな段階を迎えたことに注目している。在日米軍基地を含む日本、インドといった中国の周辺に対してはミサイル防衛(MD)網を突破する「攻撃手段の多様化」も進展が明らかになった。
今回登場した弾道・巡航ミサイルは5種類。台湾を狙う短距離型(東風11Aなど2種)のほか、中距離弾道ミサイル「東風21C」と対地巡航ミサイル「長剣10」が、東風31Aとともに「ミサイル戦略の柱」として米国で関心を集めた。
「東風31A」は、10年前の軍事パレードに現れた同型の射程を延長するなど、大幅な改良を加えたものだ。米東海岸までを狙う中国の核ミサイルは、1984年に公開された「東風5」に続くものだが、核戦力の主体は、固定サイロから発射される旧型から移動式へと移行。中国はさらに射程圏の広い「東風41」の開発を急いでいる。
「東風21C」は、もともと日印への抑止力として開発された中距離弾道ミサイルの改良型だ。米国のミサイル専門家リチャード・フィッシャー氏によれば、通常弾頭を使った多弾頭型になっており、「日米が共同開発するMDシステムの突破が狙いだ」という。巡航ミサイルの迎撃も困難だ。
「東風21」シリーズでは、開発中の「D型」が、米海軍の空母など航行中の艦艇を撃破する初の「対艦弾道ミサイル」(ASBM)とみられている。
地上の戦略目標を狙う弾道ミサイルを水上艦攻撃に転用する中国の構想は一見、奇抜だ。しかし、米海軍出身で元国防総省日本部長のポール・ジアラ氏は、(1)きわめて短時間で目標に到達(2)終端段階で精密誘導される弾頭の迎撃は困難-として、この新兵器を米軍を中国に近づけさせない「接近拒否戦略」の柱とみる。
中国のミサイル戦力について、ジアラ氏は、「米中の軍事構図は、台湾問題をはさんで向き合った状況から、米中の直接対(たい)峙(じ)へと転換しつつある」と、状況の変化を指摘。異なる射程や多弾頭化など、多様な選択肢を備えた中国が、攻撃目標の距離や形態を問わない「全方位的な作戦能力」を目指しているとして、日米同盟が中国の軍事的な脅威に正面から対処する枠組みを持たないことに強い懸念を示した。」
上記の記事の如く、中共支那の今回の軍事パレードの目的は、国内に対するものではなく、国外、特に『日米同盟』に対する『威圧』でありましょう。これを見て、『東アジア共同体』とか、『友愛』とか、甘いことを言っている鳩山政権は、何とも思わないのでしょうか。それにしても、着々と軍拡し、国力を増大し続けて『富国強兵』のお手本を見ているような中共支那に比べて、今度の『政権交代』で、更に弱体化が進むわが日本を見ていると何かとても歯痒いですし、とても不安です。
中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
- 作者: 北野 幸伯
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2007/09/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
中国の狙いは民族絶滅―チベット・ウイグル・モンゴル・台湾、自由への戦い
- 作者: 林 建良
- 出版社/メーカー: まどか出版
- 発売日: 2009/03
- メディア: 単行本
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