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栗塚旭・新選組血風録 [時代劇]

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新選組血風録 OP


春日八郎 - 新選組の旗は行く


新選組の旗は行く -NETドラマ「新選組血風録」主題歌-


主題歌 『新選組の旗は行く』


新選組血風録「拙者刀ハ虎徹ニ候エバ」


新選組血風録「菊一文字」


新選組血風録「紅花緒」


新選組血風録「山南敬介」


新選組血風録「土方歳三と沖田総司の別れ」


新選組血風録「土方歳三と斎藤一の別れ」


「新選組血風録・燃えよ剣」予告


番宣PR 『栗塚旭の土方歳三』

[新選組血風録(1965年:TVシリーズ:全26話:モノクロ)]

<解説>
司馬遼太郎の短編集を原作にNET(日本教育テレビ、テレビ朝日の旧称)系でテレビドラマ化。1965年7月11日から1966年1月2日まで全26話放送のモノクロ作品。

<概要>
非常に高い完成度の作品と評価され、根強いファンが多く1960年代のモノクロ作品であるにも関わらず全話ビデオ化され、またDVD化もされている。俳優は東映所属の俳優だけではなく、劇団くるみ座や東京芸術座などから起用している。特に土方歳三を演じた栗塚旭と沖田総司を演じた島田順司と斉藤一を演じた左右田一平は文字通りのはまり役になった。彼ら三人のコンビが俺は用心棒シリーズとして1967年からシリーズ化された。また、有志のファンによる上映会も1979年から20年近くにわたって続けられていた。ゲストには当時のスタッフ・俳優が参加していた。 司馬の原作小説以外にオリジナル作品も含まれ、原作にはない新選組の没落と近藤の死もあり、最終回は箱館戦争での土方の死となっており、『燃えよ剣』の要素もある。それら、オリジナル脚本は結束信二によるもので、リリカルな描写が目立つ。なお、男色を題材とした「前髪の惣三郎」は当時は同性愛の話をテレビドラマで扱うことは難しく制作されていない。 このドラマが好評だったため1970年にほぼ同じスタッフと主要キャストで土方歳三を主人公とした『燃えよ剣』が制作されている。また栗塚主演の時代劇『俺は用心棒』では島田は沖田総司を演じている。島田は後にドラマの体験談を語った「わが青春の沖田総司」(1977年、新人物往来社)を著わしている。

<エピソード>
当初、司馬遼太郎は東映によるTVドラマ化に難色を示していた。理由は東映が映画化した同作品の改変に不満を持っていたためだった。それを説得するためにプロデューサーの上月信二が土方歳三に扮した栗塚旭と共に司馬に挨拶に行き、それを見た司馬が「土方そっくりや!」と絶賛し、ドラマ化が決定した。
2004年の大河ドラマ『新選組!』はこの作品へのオマージュとして、栗塚は土方歳三(山本耕史)の兄の土方為次郎役で、島田は病に倒れた沖田総司(藤原竜也)を匿う植木屋平五郎役でそれぞれ出演している。
第1話の池田屋の回の撮影は同年の2月から撮影されており、真夏のシーンのはずの池田屋のシーンが出演者の吐く息が白くなっている。また、池田屋はセットではなく、取り壊す予定の建物を使用しており、迫力のあるシーンとなっている。

<登場人物・スタッフ>
土方歳三:栗塚旭
沖田総司:島田順司
近藤勇:舟橋元
山南敬助:早川研吉
斎藤一:左右田一平
山崎烝:坂口祐三郎
永倉新八:有川正治
原田左之助:徳大寺伸
井上源三郎:北村英三
藤堂平助:国一太郎
企画:上月信二・田村嘉
脚本:結束信二
監督:河野寿一(1~4、7~9、12、15、17~26話)佐々木康(5、6、10、11、13、14話)高見育男(16話)
擬斗:上野隆三
音楽:渡辺岳夫
主題歌:春日八郎「新選組の旗は行く」

<放映リスト(話数・放送日・梗概・サブタイトル・主なゲスト・各話あらすじ)>

1 虎徹という名の剣 1965.7.11

 池田屋事件で前後を締め、近藤勇の佩刀・虎徹にまつわるエピソードを回想の形で挿入。原作にない偽虎徹を売り込む女を登場させ、近藤が薄々は偽物と知る件をぼかし「虎徹」を信仰する彼をより単純で人のいい性格に仕立ててある。また、近藤を騙したことを深く後悔した女が本物の虎徹を京まで持ってくる段で、土方のキャラクターを掘り下げてみせるのも見事。

おみね:丘さとみ・弥左ヱ門:嵐寛寿郎

新撰組は池田屋に斬りこみをかけた。近藤勇は虎徹をふるって獅子奮迅の活躍をみせる。しかし、その刀は上洛前に貧しい浪人の娘おみねから買い取ったものだった。土方歳三はそれを偽物と見抜くが、虎徹と信じ切っている近藤のために黙っている。のちにおみねが本物の虎徹を持って訪ねてくるが・・・

2 誠の旗 1965.7.18

 近藤一派を侮り「雑務」を押し付け、連日酒色に耽る芹沢一派。近藤らは黙々と組織作りに励み足もとを固めてゆく。その一環として隊旗調製に勤しむ土方は染屋の女将と交流を持つが、彼女は土方を暴発させようとはかる芹沢に屯所内で陵辱されてしまう。屈辱に耐えた土方は、荒れ狂う芹沢に「もっと狂え」と内心で毒づき、時節を待つ。

芹沢鴨:遠藤辰雄(現・太津朗)・新見錦:飯沼慧・お栄:伊吹友木子

発足まもない新撰組は近藤派と芹沢鴨派に分かれて対立していた。土方は、隊の象徴となる旗には「誠」という字を使おうと思っていた。彼の情熱にうたれた染物屋の女主人お栄は精魂こめて誠の旗を作る。いっぽう局中法度でしばられた芹沢たちは面白くない。そこで揺さぶりをかけようとお栄に目をつけた・・・

3 昏い炎 1965.7.25

 芹沢鴨の腕前を冷静に見積もる試衛館メンバー、黙って「その時」を待つ。つのる悪行に遂に守護職から示唆、実行は多摩の仲間のみで行われる。

芹沢鴨:遠藤辰雄(現・太津朗)・お浜:三田登喜子

芹沢鴨たちの乱行は目にあまるものがあった。このままでは新撰組の評判は悪くなるばかりだ。そんな中京都守護職から呼びだされて釘をさされた土方と近藤はついに決意する。雨の夜、土方たちは芹沢の寝所に向かった・・・

4 胡沙笛を吹く武士 1965.8.1

 土方が期待し目をかけていた剽悍な南部侍は、女と深間に落ち土方が危惧したとおりに堕ちてゆく。彼の存在など誰もが忘れ去ったある日、土方はかつて仲良さげな二人を見かけた店先に、赤子を抱いて笑う、もういない男を幻視する。

鹿内薫:牧田正嗣・小つる:高森和子

素朴で腕も立つ田舎出丸出しの隊士鹿内薫に女が出来た。夫婦になるには手柄をたてて役付きになるしかない。原田左之助は彼に出世の機会を作ってやろうと危険な任務を与えた。しかし、土方はそれに反対した。はたして、その危惧は的中する・・・

5 海仙寺党全滅 1965.8.8

 新選組三番隊隊長・斎藤一の人柄を活写する一話、ものに拘らないお人よしな面と豪胆さがないまぜの男・斎藤が巧者によって顕現する。お話は、あるかなきかの縁で斎藤を頼り入隊した男が、入隊動機だった情婦に見返られ間男に斬られた件で、斎藤が紹介者として「責任」をとるもの。侍にあるまじき死に方をした男の一分を守ってやる斎藤、たった一人で誰もが手を焼く暴れ者の水戸浪士たちを殲滅する。

中倉主膳:夏目俊二・お小夜:三島ゆり子

斎藤一は自分と昔なじみだという中倉主膳に乞われるまま、入隊の労をとってやる。その中倉が水戸の過激派・海仙寺党に後ろから斬られて死んだ。斎藤は中倉の仇討ちと自らの名誉のため、海仙寺党にたった一人で斬り込む・・・

6 鴨千鳥  1965.8.15

 虎徹を届けた女と再会する土方、二人の機微が描かれる話。女が親しくしている芸妓は幾松で、桂小五郎が気障にからんでくる。土方に女というので、隊士一同忖度するのがおかしい。

おみね:丘さとみ・桂小五郎:名和宏

ある夜、大勢の浪士に襲われた土方は、おみねの機転で危機を脱した。しかしそれが原因で、おみねは仕事をなくしてしまう。消息をたったおみねを案じる土方と、愛するがゆえに土方を訪ねていかないおみね。不器用な男と女が織りなす淡い恋は・・・

7 菊一文字 1965.8.22

 勧められて行った医者で余命を告げられる沖田、そんな彼の手もとに古刀がやってくる。七百年というその刀の寿命に比べ己が命の儚さを嘆じる沖田は、身に危機が迫っても刀を損じることを恐れ使えない。しかしそのとき抜かなかったことが、沖田に尽くしてくれた親ほど年の離れた篤実な部下の死につながってしまう。

お悠:鈴村由美・日野助次郎:野々村潔

沖田総司は労咳(肺結核)だった。隊士の日野の紹介で医者に診てもらったが、長くはない命と診断される。そんなとき沖田は名刀菊一文字を手に入れる。しかし、七百年を生きてきたこの刀に対する沖田の思い入れが悲劇を呼んだ。日野が浪士に斬られたのだ・・・

8 長州の間者 1965.8.29

 竹生島参詣で縁のできた女と深間にはまった浪人は、結婚のための就職でとんだ役目を与えられる。言われるまま新選組に入るも、間者として何の働きもないまま僅か二日で露見し処断、眩暈のような恋は終わる。

深町新作:片山明彦・おその:八木昌子

深町新作は竹生島詣での道中で京女おそのと出会い恋におちる。が、浪人の身では結婚は出来ない。そんな彼に長州の桂小五郎が新撰組に入隊して情報を流してほしいと依頼してきた。深町はおそのと一緒になりたい一心で間者をひきうける・・・

9 池田屋騒動異聞 1965.9.5

 土方の信頼も厚い監察・山崎蒸の秘話、過去の経緯から長州を憎む彼は池田屋探索に精励、薬屋に化け入り込んだところ、憎悪のおおもとの男を見る。「武士の鑑」であるはずの男が見苦しく逃げ回るのを仕留める山崎、肉迫の殺陣が見もの。

大高忠兵衛:小川孝・小春:三原有美子

山崎蒸は町人だったが道場に通い、目録の腕前だった。あるとき、道場にやってきた赤穂義士の子孫である大高忠兵衛に、先祖のことで侮辱を受ける。後年、新撰組に入隊した山崎は、探索していた池田屋で憎き大高と再会した・・・

10 刺客 1965.9.12

 公家絵師の情報漏洩は尊攘派の怒りを買い、天誅を加えようとする向きに狙われる。所司代の意向で新選組からも人が出るが、もはや無価値となった男の護衛が長丁場に及ぶことに誰しも倦むのだった。

大石鍬次郎:林彰太郎・お清:御影京子

御所に出入りのある絵師の冷泉為恭は、公家から得た情報を所司代に売り渡していた。そのため倒幕浪士から命を狙われている。冷泉の警護に新撰組の大石鍬次郎があたった。土方は大石に、守りをかためるより、刺客を迎えうつ方法を考えろという・・・

11 槍は宝蔵院流 1965.9.19

 烈士に紛れた不純物は取り除かれる。近藤の縁戚であることを振りかざす中身の程も怪しい追従者は、口先ひとつで斎藤一に失態の責めを押し付けるが、真実を知った土方は近藤の名誉を守るかたちでの処断を考えていた。

谷三十郎:川副博敏・大石鍬次郎:林彰太郎

七番隊をひきいる谷三十郎は、宝蔵院流の槍名手だった。あるとき土方は、座興に谷と斎藤に模範試合をさせるが、決着がつかない。そんな二人の隊が大坂出張を命ぜられた。到着早々、七番隊が浪士に襲われて全滅し、口のうまい谷の主張が通って斎藤が責任をとらされる。土方は斎藤の名誉回復のため、谷との試合の続きをさせる・・・

12 紅花緒 1965.9.26

 田舎侍に侮られ屈辱を受けた青年は、武士の身分を得るため新選組に。腕はからきしだが妙な経緯で採用され勘定方となるも戦闘集団に身を置くには欠格、必然とも言える落とし穴が口を開けていた。

高田清作:橋爪功・お加代:土田早苗

履物屋の清作は武士になりたい一心で新撰組の入隊試験を受けた。はじめは不採用と言われたが、沖田が清作の店で姉に贈る下駄を買ったという縁でめでたく隊士となる。のちに清作は、隊の公金を狙った賊と戦いもせず逃げだし、士道不覚悟で処断される。土方は偶然履物求めに入った店で清作の妹に会う・・・

13 強襲十津川屋敷 1965.10.3

 純朴な勤皇の志に燃える十津川郷士が、尊王の旗手たる水戸の志士を斬る皮肉。薩長の密約成り情勢がめまぐるしく動くなか、鉄砲玉にされる田舎剣士の哀れを描く。

千葉大輔:和田一壮・三浦一誠:加賀邦男

十津川の郷士は熱狂的な勤皇思想の持ち主で、名をあげるべく京の十津川屋敷と称される家にたむろしていた。若い千葉大輔もそんな一人で、上洛早々長州藩からある密命を受ける。一方、十津川郷士に部下を斬られた藤堂平助は、郷士を一網打尽にしたいと思っていた。また、沖田も所司代からある仕事を頼まれる。そして新撰組が屋敷を襲撃する機会がおとずれた・・・

14 狂った盃  1965.10.10

 禁門ノ変後、長州征討について喧しい世情に、各方面を周旋して回る総長・山南。根回しを頼んだ隊士に口止めしたことが、無用の死を呼ぶ。

佐野久次郎:飛騨昇・雪江:宇梶由利子

京で顔の広い隊士・佐野久次郎は山南敬助に内密に頼まれ、本願寺の坊官との会合を斡旋してやる。その帰り道、酒乱の気のある佐野は酔った勢いで罪もない浪人を斬ってしまう。悔やんだ佐野は、自分のやったことは伏せて浪人の妻に尽くすが、次第に彼女に心をひかれてゆく。が、町方の知らせで佐野の行いが土方の耳に入った。問いただす土方に、酔っていた佐野は斬りかかる・・・

15 脱走 1965.10.17

 脱走に至る山南の心情を、伊東甲子太郎や沖田の逸話をからめ没骨の墨絵のように描く。山南の切腹後には、土方が強行したと囁く声が満ちはじめていた。

伊東甲子太郎:原田甲子郎・お悠:鈴村由美・半井玄節:原健策

北辰一刀流の剣客・伊東甲子太郎が弟子たちを連れて新撰組に入隊した。同門の山南敬助は共に国事を尽くそうと言われる。隊の方針に疑問を抱いていた山南だったが、伊東にも共感できなかった。そんなとき山南は沖田が不治の病であることを知る。その夜、山南は隊を抜けた。彼を追ってきたのは沖田だった。追っ手が来たら斬ろうと思っていた山南だったが、彼は静かに剣を置くのだった・・・

16 襲撃木屋町二条 1965.10.24

 新入見習隊士の悲劇、初めての任務をしくじった青年は再び得た機会に気負い、無茶な吶喊の果て散る。彼を隊に誘い目をかけてやった者も、彼を厳しく鍛えた者も、その無惨に悄然と立ち尽くす。

牧兵馬:富川澈夫・大石鍬次郎:林彰太郎

新しく隊士を募るために、井上源三郎は八方に足を運んでいた。そうして集めた中に若い牧兵馬がいた。間もなく実践の訓練で戦いに参加した兵馬は、瀕死の敵にとどめをさすことを拒み、謹慎処分を受ける。井上は兵馬に名誉回復の機会を与えようと、木屋町二条にひそむ浪士の襲撃に加えた。襲撃の中、浪士たちは鉄砲を撃ちかけてきた。功をあせった兵馬は、その弾の中に飛び出してゆく…

17 鴨川銭取橋 1965.10.31

 隊内で立場をなくした士たらぬ阿諛つかいは、即座に組織を裏切る。細心の注意を払っての内通は、関わりのない事件から発覚する。

武田観柳斎:陶隆・おそめ:富永佳代子・中村半次郎:高木均

長沼流軍学を修めた武田観柳斎は、隊で兵法指南にあたっていたが、幕府がフランス式訓練をとりいれたため焦っていた。そんな時、平隊士の一人が斬殺される事件がおきた。調べていくうち、武田の名前が出た。どうやら薩摩藩と内通しているらしいが証拠がない。そこで土方が一計を案じ、罠にかかった武田は慌てて行動を起こす。しかし、沖田と斎藤に、銭取橋まで追いつめられる・・・

18 油小路の決闘 1965.11.7

 伊東甲子太郎は遂に分派するが、自信満々の才子はうまうまと誘い出されて粛清の刃を受ける。伊東の片腕・篠原泰之進の描写に尺を割く。

伊東甲子太郎:原田甲子郎・篠原泰之進:穂高稔

伊東甲子太郎の親友・篠原泰之進は明るく磊落な性格で隊内でも人気があった。伊東は、篠原が承知すれば新撰組を離れたいと思っていた。そんな時篠原が局中法度違反を犯し、ついに伊東一派は隊から分離する。倒幕派となった伊東を新撰組は暗殺し、遺体を油小路に運び、伊東一派をおびきよせるが、駆け付けた中には試衛館以来の同士藤堂平助もいた。皆は藤堂を逃がそうとするが、土方の剣はそれを許さなかった・・・

19 あかね空 1965.11.14

 風雲急を告げ幕府方は京を退去、新選組も屯所を引き払い伏見に陣を構えることとなる。その情勢下、斎藤一は辻占売りの女児と知り合い彼女の行く先を心にかけるが、彼が京を去るその日、小さな魂は現し世を翔け去ってゆく。

おしづ:岩村百合子・親方:小田部通麿

幕府と薩長軍との戦が目前にせまっていた。そんなとき、斎藤一はみなしごの少女おしづと知り合う。新撰組や会津は、戦の最前線となる伏見に移ることになった。隊士たちは移動と身辺整理で忙しい。斎藤はおしづに養い親をみつけてやった。それが斎藤なりの身辺整理だった。が、おしづは斎藤のあとを追いかけ行き倒れてしまう。しかし、斎藤は嘆かなかった。どうせあの世ですぐに会えるから、と・・・

20 その前夜 1965.11.21

 伏見奉行所に陣を張る新選組だが、脱走者相次ぎ長州の軍勢は公然と門前を通り、挙句近藤が御陵衛士の残党に狙撃され戦線離脱。年が明けて間もなく戦端は開かれ、女房のお産のため京に「出張」していた原田は、弾雨をかいくぐり戻ってくる。

おとよ:高橋漣・林権助:森野五郎・産婆:岸元幸子

伏見奉行所に陣をしいた新撰組だったが、近藤が狙撃されて重傷を負い、病の重くなった沖田とともに大坂城に退いた。隊の指揮を任された土方のところに原田が来て、京都に残してきた女が産気づいたから会いに行きたいと頼みに来る。土方は市中偵察の名目で原田を行かせてやる。ついに戦が始まった。そんな砲煙弾雨の中、子どもの生まれるのを見届け伏見に駆け戻ってくる原田の姿があった・・・

21 夕陽の果て 1965.11.28

 圧倒的な戦力差、吶喊も空しく雨と降る弾丸に次々斃れゆく壮士たち。後段は敗走が描かれ、負傷した隊士を実家に送り届ける永倉にスポットが当る。

宮田健吉:林浩久・その姉八重:高須賀夫至子・母:山辺潤子

鳥羽伏見の戦いは、近代的な武器を備えた薩長軍の圧勝だった。新撰組も井上源三郎が戦死し、山崎蒸が重傷を負った。幕府軍は大坂城におちることになった。永倉新八は、大怪我で動けない若い隊士・宮田健吉を実家に送り届けるため、京に戻る。薩長兵がうろつく中、無事に宮田を母と姉の手に渡すが、宮田は手当てのかいもなく息をひきとる。引き返してきた永倉だったが、母と姉も一足違いで敵の手にかかってしまう・・・

22 海鳴りが呼ぶ 1965.12.5

 江戸への退却は軍船で、瀕死の山崎は隊士として死ぬことを欲し乗船をせがむ。看病していた許婚者もまた、先のないことを百も承知でもう意識も定かでない彼と祝言を挙げる。山崎の棺を呑んだ波濤に、「妻」も後を追ったと語られる。

久江:小川知子・松本良順:保科三良

大坂の幕府軍は江戸にひきあげることになった。土方は重症の山崎蒸をおいていこうとするが、山崎の「誠の旗のもとで死にたい」という願いをききいれ、連れていくことにする。出発の直前、山崎の看病にあたっていた許婚の久江が、自分を今、山崎の妻にしてほしいと言う。近藤を仲人に二人は祝言を挙げ、新撰組を乗せた船は大坂を出た。しかし、山崎は船中で息絶え水葬され、残された久江は・・・

23 江戸の月 1965.12.12

 再建に向け奔走する土方だが、来た話は詐欺紛いの甲府行き。体よく追い払われた新選組が逃げ戻った江戸にはもはや居場所なく、同志も離れゆく。

つね:岩本多代・芳賀宣通:冨田浩太郎

新撰組は江戸に帰り着いた。近藤は妻の看病で傷を癒し、原田・永倉は江戸の旧友に会い、土方は新撰組再建のため奔走する。彼らは甲府城を守るよう命令され「甲陽鎮撫隊」として甲州に向かうが、ここでも官軍との戦に敗れ敗走する。原田と永倉は新撰組の名を捨て、旗本たちと一緒に戦おうと近藤たちを誘うが、近藤は席を蹴って立つ。月明かりの中、近藤の傍らに立つのは土方だけだった。しかしそこに斎藤があらわれ・・・

24 風去りぬ  1965.12.19

 沖田の最期を描く話、前話と時を重ね角度を変えてある。病の進んだ沖田は透明感を増し、哀しみに縁取られた明るさが袖を絞らせる。

みつ:市川和子・平五郎:中村是好・その妻松赤木春恵

江戸に戻った沖田は千駄ヶ谷の植木屋の離れで養生していたが、姉のお光がつくってくれる御馳走も喉を通らないほど体が弱ってしまっていた。時々仲間がやってきては沖田を励ましてくれるが、誰も来ないときは沖田は一人、吹いてくる風と馴染みになっていった。いよいよ情勢が緊迫し、お光さえも旅立っていく。官軍が江戸に入ったその日、土方が沖田を訪ねてきた。そして土方も去り、風も去っていってしまった・・・

25 流山 1965.12.26

 遂にやってくる近藤との別れ。まだ訓練も済まぬ若者たちを戦わせるわけにはいかず、官軍の出頭命令に応じる近藤。ふだんの顔をかなぐり捨てて泣きっ面で止める土方だが、とうに覚悟を決めていた近藤はただ一人刀も脱して屯営を出てゆく。

つね:岩本多代・のぶ:岩島道枝・原市太郎:宮土尚治

近藤と土方、斎藤は若い兵を集めて会津に連れて行こうと、下総・流山に仮陣営をしいていた。そのころ日野では土方の姉たちが官軍に捕われ、新撰組の行き先を言うよう責められていた。そんな中、ついに流山は官軍に取り囲まれる。土方は戦おうとするが、近藤は出頭すると言い出す。流山を戦火にさらし、若者たちをいたずらに死なせたくはないとの思いからだった。つねからおくらてきた手縫いの着物に着替えた近藤は、土方の呼ぶ声を背に一人去って行った・・・

26 燃える生命 1966.1.2

 もはや散り方しか考えていない土方は、亡霊と会話する。開陽丸が嵐に沈み、宮古湾でのアボルダージュが失敗し、遂に官軍に包囲され、デ・ファクトの政府のサロンで交わされる議論に加わらぬ新選組副長は、ひとり敵中に向かう。

光枝:森光子(特別出演)・榎本武揚:成瀬昌彦

土方は旧幕軍の榎本武揚達と箱舘の五稜郭にいた。陸軍奉行並であったが、軍議などには参加せず、ただ、新政府軍との決着をつける日を待っているのみだった。ある日、箱館の遊郭に京都の女がいると聞いて、不審をもった土方は訪ねてみた。なんと女は土方を仇と狙う山南敬助の恋人光枝だった。土方はその場は名のらずの去る。そんな中、ついに総攻撃の日が来た。土方は女に名を明かし、命を大事にしろと告げて、戦火の中に去っていく・・・

新選組血風録 VOL.1 [DVD]

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新撰組血風録(2) [DVD]

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新撰組血風録(3) [DVD]

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新撰組血風録 VOL.4 [DVD]

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  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
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  • 作者: 結束 信二
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
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テレビ映画「新選組血風録」の世界

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  • 作者: 黒須 洋子
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2000/10
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タグ:時代劇
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