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今そこにある危機(260) [国際・政治情勢]

「「カンガルー300万頭撃ち殺す豪州に反捕鯨の資格あるか」 国際紙がコラムを掲載

2010.2.24 17:19 産経新聞

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オーストラリアのラッド首相と握手を交わす岡田外相=20日、シドニー(AP)

 24日付の国際紙、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは、オーストラリアのラッド首相が、調査捕鯨をやめなければ日本を国際司法裁判所に提訴すると発言したことを、反捕鯨諸国の偽善性を指摘しながら異例の厳しさで非難したフィリップ・バウリング氏のコラムを掲載した。

 氏は、道徳的優位性をにじませたラッド発言の調子が、アジアの近隣諸国に今もくすぶる西欧植民地主義への嫌悪を呼び覚まし、日本よりも豪州のイメージを傷つけるだろうと分析。

 豪州の反捕鯨運動を、科学的ではなく感情的な「十字軍」だとし、「日本の捕鯨船を悩ましている豪州、ニュージーランド人活動家らに与えられた英雄的地位にも、それがみられる」との表現でシー・シェパードの活動も切って捨てた。

 その上で、ノルウェーが国際捕鯨委員会(IWC)の規制を拒否、アイスランドがいったんは脱退し、カナダは脱退後、復帰していないのに対し、日本は少なくともIWCに属していると日本にも理解を示し、ラッド発言は捕鯨諸国にIWCに協力する気をなくさせるものだとやり込めた。

 さらに、「鯨に銛(もり)を打ち込むことは、牛や羊の肉を常食としている者の間にさえ感情をかき立てるのかもしれないが、豪州は、作物や牧草を守るため年間300万頭余の野生のカンガルーを撃っているときに、苦情を言える立場にはほとんどない」と、反捕鯨国の偽善性にまで踏み込んだ。

 西洋人が東洋での犬肉消費にゾッとするのは感情からで理性ゆえではなく、鯨肉を、一部欧州国の食卓に乗る馬肉と違う扱いにする道理はないとも断じた。

 そして、「豪州が選別的感情の問題をアジアの主要同盟国との外交対立にまでしたのは愚劣以外の何物でもない」と結んでいる。」

「「捕鯨阻止は主ではなく日豪関係育成が重要」 豪有力紙が社説で指摘

2010.2.22 18:15 産経新聞

 【シンガポール=宮野弘之】オーストラリアの有力紙「オーストラリアン」は22日の社説で、調査捕鯨を中止しなければ、日本を国際司法裁判所に訴えるとしたラッド首相の姿勢を批判し、鯨問題は主目標ではなく、日本との関係を育成すべきだ、と主張した。

 社説では「オーストラリアは日本との関係に真剣な注意を払う必要がある。日本はわが国の大きな輸出市場であり、間違いなく重要な戦略的同盟国だ」と強調。首相が、日本の調査捕鯨を中止させるため国際司法裁判所への提訴も辞さないと述べたことについて「わが国の重要な同盟国との関係は、自分たちだけが道徳心を持っていると思いこむ国内の自然保護団体をなだめるだけの首相では、支えられない」とし、反捕鯨団体への配慮が目立つ首相を厳しく批判した。

 そのうえで、「首相が本当に提訴するなら、ハーグ(国際司法裁判所の所在地)への旅が、オーストラリアにとって価値があるという法律に基づく説明を出すべきだ」と強調し、対日関係への影響も含め、国民に対し法的問題について説明するよう求めた。」

「「恥を知れトヨタ」米下院公聴会で怒号飛ぶ 8時間続き終了

2010.2.24 10:45 産経新聞

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米下院で開かれたトヨタ自動車のリコール問題公聴会に臨む、トヨタ米販売子会社のレンツ社長=23日、ワシントン(AP)

 【ワシントン=犬塚陽介】トヨタ自動車の大量リコール(回収・無償修理)問題をめぐり23日、開かれた米下院エネルギー・商業委員会の公聴会は、8時間近く続いて終了した。トヨタ自動車の米販売子会社のレンツ社長に対し、出席した議員は執拗(しつよう)な質問攻めにした。背景には、トヨタ車が急加速するのは電子制御システムの欠陥が原因ではないか、という強い疑念がある。

 「恥を知れ、トヨタ」。公聴会では怒気を含んだ鋭い声が満員の会場に響いた。車の急加速で危うく命を落としかけた米国人女性は、トヨタが急成長の影で置き去りにした安全への対応を「強欲」と批判した。出席した委員からも厳しい質問が相次ぎ、レンツ社長も、対応の遅れについて「過ちを認め謝罪する」と陳謝した。

 公聴会の最初の証言者となったテネシー州のロンダ・スミスさんは、愛車のレクサスが2006年、ブレーキが利かぬまま勝手に加速し、時速160キロでの走行を余儀なくされた状況を涙をこらえながら語った。

 ギアをバックやニュートラルに切り替えたり、サイドブレーキを引いてもスピードは落ちない。「死を覚悟した」というその直後、車が急に減速を始めて一命を取り留めた。その瞬間を「神が現れた」と語った。

 電子系統の不具合をトヨタなどに訴えても相手にされず、スミスさんは「人命を無視している」と涙ながらに憤った。

 ワクスマン委員長は、トヨタや米政府機関が「電子系の不具合が問題を起こす可能性を真剣に検討した証拠はない」と批判。バートン議員も「私なら(スミスさんの)車を手に入れ、徹底的に不具合を調べる」と述べ、トヨタ側の対応に不満を示した。

 強い逆風を受ける形で証言に立ったレンツ社長は、トヨタ車がスミスさんに引き起こした事態を「恥ずかしく思う」と語ったほか、20年以上前に自身も兄弟を事故で亡くした経験に触れて「家族がくぐり抜けねばならぬ困難は知っている」と事故で死亡した人々を悼んで言葉を詰まらせた。

 ただ、電子制御システムの不備は「今後も調査を続ける」としながらも、現時点では「ないと確信している」と自信をみせた。」

「苦境のトヨタ 米公聴会では支援の声も

2010.2.24 19:23 産経新聞

 【ワシントン=犬塚陽介】23日に行われた米下院エネルギー・商業委員会の公聴会で、トヨタは厳しい批判にさらされた。傍聴席には全米で約1500社あるトヨタ販売会社の一部代表者が陣取り、トヨタ支援を訴えるバッジを身につけていた。米国での販売開始から50年、いまや20万人の雇用を支えるトヨタの行く末は、深刻な失業率に悩む米国に波紋を広げている。

 「(米国トヨタ自動車販売の)レンツ社長は安全第一のトヨタの立場を良く説明してくれている。でも、公聴会の議員らは手ごわい聴衆だから…」

 メリーランド州でトヨタの販売会社を営むタマラ・ダルビッシュさんは不安げに公聴会を見守った。

 トヨタの販売会社の代表者ら約100人は公聴会の直前に記者会見し、トヨタばかりに批判が集まる現状に不快感を表明。販売会社は、2001~10年までの米国でのリコール総数をまとめたチラシを配布し、トヨタは7位にすぎないと訴えた。

 インディアナ州のトヨタ工場に勤務するベブ・ペインさんは「長年のトヨタの米国社会への貢献をもう少し加味するべきではないのか」と寂しげに語った。

 しかし、トヨタ批判は勢いを増すばかりだ。公聴会では、車の急加速で危うく命を落としかけたという米国人女性が「恥を知れ、トヨタ」と訴えるなど、厳しい指摘も相次いだ。」


オーストラリアの『反捕鯨』も米国の『トヨタ叩き』も根は同じではないだろうか。私には、戦前の日米開戦前後の米国をはじめとする連合国の様子や戦後の対日貿易摩擦の時の米国などの様子や湾岸戦争時の米国をはじめとする多国籍軍の様子やイラク戦争時の米国の様子に現在の『反捕鯨』・『トヨタ叩き』がよく似ているように思える。例えば、日米開戦前後では、支那国民党の首領である蒋介石の夫人・宋美齢が日本を非難するプロパガンダを米国議会で行なったし、近くは、湾岸戦争時、クウェートの女性(実はクウェートの王女)がイラクを非難するプロパガンダを米国議会で行なって、どちらとも米国議会は『安っぽい正義感』に燃えて冷静さを失った。イラク戦争もそうだった。それに加えて、米国もオーストラリアも、そして、オランダもニュージーランドも『白人至上主義』が根っこのところにあり、『白人至上主義』をぶち壊した日本を未だに憎んでいる節がある。

私が忘れられないのは、1970年代に日本人の原爆の被爆者の一人が米国を巡礼して回って、最後に米国のアーリントン墓地にお参りに行って献花した際に、ある米軍基地前で、白人の婦人が自分の肉親が第二次世界大戦時の対日戦争で出征して戦死したと喚きたて、その日本人の被爆者に悪口雑言を浴びせかけたことだ。しかも、米国の報道は、日本人の被爆者がアーリントン墓地にお参りし、献花したのだから、『(被爆者に)米国は許されたのだ』と報じていた。私は当然頭に来た。その白人の婦人には、軍人と民間人の区別すら付かないのかということだ。軍人は、戦って死ぬことを覚悟の上で軍人になったのだろうが、民間人は違う。その民間人を大空襲や原爆であっという間に大量殺戮した米国人から日本人が、ましてや被爆者が非難されるいわれは無い。また、被爆者の一人がアーリントン戦没者墓地で頭を垂れたからといって、米国の行なった『戦争犯罪』が許される訳はない。

今度のトヨタに対する公聴会でも被害にあったという米国人女性が、『(助かった時に)神が現れた』とか、『「人命を無視している」と涙ながらに憤った』とか、『「恥を知れ、トヨタ」と怒気を含んだ鋭い声が満員の会場に響いた』とか、盛んにプロパガンダを行なった。そして、米国議会はまたしても『安っぽい正義感』と『日本憎し』で冷静さを失いそうである。
また、オーストラリアの『白豪主義』つまり『白人至上主義』による『反捕鯨』ならぬ『反日』もいい加減にして欲しいものだ。

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パール

励ましのコメントありがとうございました。

wikiにも私のブログに関する嫌がらせの記述が追記されているという報告も受けています。

もしかして、gaiagear さんも以前、消された経験があるのですか?
by パール (2010-02-25 05:39) 

gaiagear

パールさん、ご訪問&コメントどうも有難う御座います。
私は消された経験はないですが、以前、ソネブロ以外にもう一つOCNのブログ人でもブログを運営していた際にかなり嫌がらせのコメントやトラックバックを受けて苦労してそのブログを閉鎖した経験があるのです。
以前ソネブロの方でもソネブロで親しくしていた方から誤解を受けて相当非難されやる気が失せてOCNの方のブログを止めるのを機に止めたんですよ。
とにかくネットでは匿名ということもあって、やりたい放題に嫌がらせをする人がいるのが残念です。
パールさんが何故今頃になって通報されて消されてしまったのかは分かりませんが、今の日本は政治家などの強者が少々罪を犯しても罰せられないのに、一般庶民の弱者が大したこともしていないのに罰せられるという非常におかしな国になっています。
何か言論・表現の自由を制約されているようでとても息が詰まりそうな社会になりました。
パールさんはブログを通報されて消されるような悪いことはしていないと思います。
同じソネブロ仲間としては寂しいです。
現在はFC2ブログにお引越しをされたそうで、大変でしたね。
パールさんも元気を出して頑張ってください。
微力ながら応援致します。
このコメントを見た方々もパールさんを応援してあげてください。
御願い致します。
by gaiagear (2010-02-25 09:26) 

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