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今そこにある危機(58) [国際・政治情勢]

「中川昭一氏死去 保守伸長、シャイな推進役

2009年10月5日(月)08:05 産経新聞


4日に死去した中川昭一氏(2008年7月、酒巻俊介撮影)

 【評伝】 シャイな人だった。何より、繊細な人だった。衆院当選8回、農水相、経済産業相、財務相、自民党政調会長…と要職を歴任した大物政治家であるにもかかわらず、はにかんだ笑顔のよく似合う、子供のような純真さを持ち合わせていた。

 「おれは子供には『おれがいつか襲われて殺されても驚くな』と言い聞かせてあるんだ」


 中川昭一氏は拉致議連会長を務めていた当時、政治家としてのこんな覚悟を語っていた。だが、死はもっと皮肉な回り合わせであっけなく訪れた。56歳という若すぎる最期には、ただ言葉を失うしかない。


 「あの件さえなければ、今ごろ昭ちゃん(昭一氏)が自民党総裁だった」


 盟友の安倍晋三元首相は故人を悼む。「あの件」とは中川氏が財務・金融相時代の今年2月、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後の記者会見で「酩酊(めいてい)」したかのような姿を見せて、引責辞任したことを指す。


 この一度の失敗で、中川氏が長年積み上げてきた実績も名声もはかなく吹き飛んでしまった。先の衆院選で落選し、議席も失った。


 確かに中川氏は酒席で、ときにはめを外し深酒することもあった。それも、強すぎる感受性をまひさせたかったからだろうと思う。素顔は、少し人見知りのまじめな勉強家だった。


 平成9年、中学歴史教科書のすべてに慰安婦記述が載ったのをきっかけに、安倍氏らと自民党「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を結成した。左派イデオロギー色満載だった教科書が是正されていく第一歩だった。


 14年には超党派の拉致議連会長に就任したほか、永住外国人への地方参政権付与や民間の言論抑圧につながる人権擁護法案に反対した。一方、靖国神社参拝を推進するなど、常に保守系議員活動の前面に立った。


 今や保守系の諸運動は衰退期にあるようなありさまだ。その中で忘れられるか過小評価されているが、10年代の保守勢力の勃興(ぼっこう)と伸長は、中川氏が安倍氏らとともに推進役を担ったのは間違いない。


 一方で、現実を見据えたリアリストでもあった。20年6月、日中両国が東シナ海のガス田共同開発で合意した際には、表向き「日本のものを向こうにあげて資本参加するのでは互恵にならない」と厳しいコメントを発表した。だが、その裏では担当外交官らを集め「よくここまでこぎ着けたな」と慰労もしていた。


 対中強硬派と目されてきた自分が、仮に交渉結果を評価しても、甘い顔を見せると中国側に「日本側では、あの中川氏まで喜んでいる」というメッセージが伝わる。それは今後の交渉、駆け引きのハードルを上げ、足を引っ張ることと理解していたからだ。


 対中姿勢では、こんなことも語っていた。


 「中国批判はたやすいが、むしろ『誠意を持って話せば分かる』と言うばかりで行動しない日本側の方が問題だ。私が中国の政治家なら、やはり今の中国のようなやり方をする」


 本当に惜しい人が亡くなった。せめて自民党の中では、中川氏の志が受け継がれていくことを願ってやまない。(阿比留瑠比)」

「中川昭一氏死去 拉致解決へ「強い力失った」

2009年10月5日(月)08:05 産経新聞

 保守再生の担い手であった中川昭一元財務相が56歳で突如、生涯を閉じた。死因は「不明」。8月の総選挙で初の落選を経験し、最近は「眠れない」と睡眠薬を服用するなど体調を崩していたようだ。突然の訃報(ふほう)に東京・世田谷の自宅周辺は4日昼から騒然とした雰囲気に包まれた。中川氏の活動に厚い信頼を寄せていた拉致被害者家族らにも動揺が走った。

 拉致議連会長を務めるなど拉致問題に熱心に取り組んできた中川昭一氏。拉致被害者家族らの信頼がとりわけ厚かった。家族らからは「強い力を失った」と落胆の声が漏れた。


 横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(76)は、9月中旬に中川氏から総選挙落選について「力及ばず申し訳ない」とわびる手紙を受け取っていた。


 直筆で便箋(びんせん)1ページ半。「拉致問題は引き続きやっていきたい。またお目にかかれることを楽しみにしています」と書かれていた。「非常に活動に貢献してくれた。『励ます会』をしようと話していたのですが…」と滋さん。


 増元るみ子さん=拉致当時(24)=の弟で家族会事務局長の増元照明さん(53)は「涙を流す政治家に初めて会った。情の深い方だった」と振り返る。平成14年10月に拉致議連会長に就任したばかりの中川氏と会食した際、「『議連に何をしてほしいか』と熱心に聞いてくれた姿が印象的だった」と話す。


 中川氏の自宅に招かれた際には、父、一郎さんの位牌(いはい)の前で涙を流しながら拉致問題解決を誓った姿を目にしたという。


 田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で家族会会長の飯塚繁雄さん(71)は「議員として一番早く拉致問題に取り組んでいただいた。強い力を失ったという感じで、非常に悔やまれる」と悼んだ。家族会は4日、支援組織「救う会」と運動方針などを決める会議で全国から集まっていたため、冒頭で中川氏に黙祷(もくとう)をささげた。


 ジャーナリストの櫻井よしこさんは「中川氏の原点には『国民を守れずに国家が守れるか』という思いがあった。北朝鮮に圧力をかけたうえでの対話の重要性をきちんと認識していた数少ない政治家。拉致問題とのかかわりをひけらかす政治家もいるなかで、忙しくても拉致に関係する大きな会合には必ず出席してくださった」と振り返った。


 元衆院議員、米田建三帝京平成大学教授は、13年に金正日氏の長男、正男氏が成田空港で身柄拘束された時のことを思いだす。「中川氏が何人かの政治家を集め『政府の対応がおかしい。拉致解決に向けた交渉の道具にすべきだ』と対策を協議した。彼の拉致への取り組みは信念に基づいていた」と語った。」


上記の記事の如く、日本は、常にこの国のことを考え、この国を守ってきた良識のある有能な保守派の政治家を失いました。貴重な人材でした。日本にとって大きな損失です。彼を死に追いやったのは、『反日マスコミと民主党のような売国政党に投票した目先の生活のことしか考えない愚かな日本国民と日本国内の反日勢力だ!!』と私は思います。享年56歳。若すぎる死でした。謹んでご冥福をお祈り致します。

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コメント 2

豪

こんばんは。


まだまだ、これからが有望な方だっただけに非常に残念です。

危機的状況に陥りつつある日本を守っていく為には、必要不可欠な存在でした。

中川氏の志をしっかり、受け継いでいかなければと思います。
by 豪 (2009-10-05 21:13) 

gaiagear

豪さんへ。
本当に惜しい人を亡くしました。
心からご冥福をお祈りしたいと思います。
by gaiagear (2009-10-06 21:00) 

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